3話 ページ3
＠社長室
貴方「失礼いたします。」
二宮「お、来た来た。そこ座って。」
貴方「はい。」
二宮「涼宮さんさ、俺に興味ないでしょ。」
これはどうやって返事をしたらいいんだろうか。
たしかに他の女子社員よりは興味ないけど、興味がないってはっきり言ったら怒られたりするんじゃないだろうか。
二宮「考え込んでるってことは興味がないけど、はっきり言ったら怒られるんじゃないかっていう心配をしてるんでしょ？いいよ別に。興味がないほうが助かる。」
貴方「ないわけではありません。いつも発せられるアイディアがすばらしいので、どうやってそういうことを思いつくんだろうと思ったりはします。でも、他の女子社員と同等に興味があるのかと聞かれたら、、」
興味がないほうが助かるってどういうことだろ。
二宮「つまり、社長としての俺には興味があるけど、俺を異性として興味を持てるかと聞かれたら、答えはNoっていうわけだ。いいね。採用。明日から社長秘書よろしくー。」
まあ、いっか。
スキルアップできるだろうし。
貴方「では、引継ぎがあるので、失礼します。」
興味がないか。
何かトラブルでもあったのかもしれないな。
〇〇「涼宮さん、ちょっといい？」
あ、この子は確か、社長秘書だった子だ。
貴方「引継ぎですか？」
〇〇「そんなのないわよ。」
は？引継ぎぐらいあるでしょ？
こういう注意があるとか、
〇〇「社長秘書、辞退してよ。」
ん？辞退？
〇〇「あんたみたいなブス、社長秘書に釣り合わないのよ。社長を返して。」
確かに秘書がこんな感じだと社長もやりにくいか。
だから、興味がない人を探してたのね。
貴方「お断りします。私たちは会社員です。会社からの指示に従うべきかと。」
〇〇「何よ。生意気ね。私よりも後に入社したくせに。」
こんな時だけ先輩風吹かせられても困る。
この人から何かを教えてもらった記憶は一切ない。
二宮「さっきからすごい言い草だね。」
櫻井「〇〇さん、見苦しいよ。」
〇〇「えっと、だって。」
櫻井「聞いたよ。毎日お弁当を持ってきて、社長を困らせてたんでしょ。」
お弁当？それは確かにめんどくさいかも。
〇〇「だ、だって。社長が取材で手料理を食べるとホッとするって言ってたから。」
櫻井「これか。『恋人に求める条件好きな人の手料理を食べるとホッとします。』」
二宮「俺ら、付き合ってたっけ？」
私、ここにいなきゃだめかな。
めんどくさそうな話、聞きたくないんだけど。
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作者名：りりか | 作成日時：2020年6月16日 14時
