アイドル紫耀くんとモブキャラ(私)の恋のお話。 (ページ8)

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紫「ひとり？」

隣から動かない彼は
その整いすぎている顔で
私に質問を投げかける。

私は脳にグルグルと様々な疑問を巡らせたまま
『いえ、友人と3人で来てます、』と返せば
「そうなんだ！
俺もメンバーとマネージャーと来てるんだけど、はぐれちゃってさー」と口をツンと尖らせて見せた。

、、、。

平野さんみたいな目立つ方が逸れる、、だと？？

現に今、

周りの人達が
平野さんへと熱のある視線を向けて

声を掛けようかどうしようかと
様子を伺っているのに。

、、当のご本人は
ちっとも気にしていない様子だけども。

紫「そういえば

きみの_____....

アキ「ぇええッ、、！平野紫耀くん！？！？」

、。」

『、、あ、アキちゃん。』

いつの間にかすぐ近くまで来ていたアキちゃんが

平野さんの目の前に駆け寄って
「平野くんとお会い出来るなんて嬉しい！
私アキっていいます！」と

私が見えているのかいないのか
普段よりもまた更に高い声で話しかけていて。

紫「あー、、ありがとう。」

アキちゃんの勢いに少し眉を下げながらも
笑い掛ける平野さん。

あぁ、こりゃあもうアキちゃん
メロッッメロの表情してるよ。溶けそうだよ。

周りからしたらきっと私は見えてなくて

目の前で並ぶ圧倒的な美男美女の
邪魔にはならないようにそっと距離を開けると

大きな窓ガラスを抜けて
ライトアップされたバルコニーに出れば

柔らかい風が
熱のこもった頬を
ふわりと撫でるように通り抜けた。

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