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ひとり物思いにふけっていると、わくわくと歩く望の隣で優しく相槌を打ちながら歩いていたもんちが、急に声を上げた。
その指先を辿ると。
桃「、、、！さくら？？」
冬枯れから新緑を纏い始めた様子の木々の中に、小さなピンクのつぼみが。
パタパタと小走りで道端に向かったふたりをゆっくりと追う。
顔を寄せ、くふくふと笑い合って話す後ろ姿はまるで兄弟のよう。
桃「照史！見て！」
こちらを振り返った望は、ちょうど横から太陽に照らされて瞳がキラキラと輝いている。
「ほんまや、かわいいつぼみやね。」
桃「なんやろ、生命を感じるわ。」
緑「生命て。笑」
成人男性三人が身を寄せ合って、木の枝の先の小さなつぼみを愛で、触ったり、写真を撮ったり。
我ながら笑えてくる。なんて平和な世界。
この時期には珍しいつぼみとお別れをして再び歩き始めると、何気なく望が話し始める。
桃「変わってへんように見えて、木もちゃんと成長してんねんな〜。
俺も成長せな。」
、、、っ、なんで、そんな、
熱いものが込み上げてきて、思わず足が止まる。
「っのぞむ、」
振り返った彼は、陽の光を浴びて輝いていて。
「望は、、、成長してるよ、ずっと。
頑張ってんの、俺らは知ってるから。」
、、、やから、頑張りすぎんでほしい。
溢れ出そうになる俺の願望だけは、ギリギリのところで飲み込んだ。
緑「せやで。のんちゃん、なんでもできるようになったやん。一人暮らしやって順調やし。」
キラキラと輝く瞳で俺らを交互に見つめた望は、照れくさそうに下を向いて、
おおきに、
と一言呟いた。
そして、太陽の光を吸い込むかのように思い切り深呼吸をひとつ。
桃「ほんっま、気持ちええな！」
とびっきりの笑顔は、俺らを照らす太陽そのものだった。
「8ヶ月と1週間」 fin.
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ぱる(プロフ) - このお話が大好きで、何度も読み返しています。描写が細やかで、胸がギュッとなったり温かくなったり、メンバーと一緒にのんちゃんを見守っている気持ちになります。笑これからも楽しみにしています！！ (3月7日 23時) (
レス) @page25 id: b150b2b268 (このIDを非表示/違反報告)
ぴょん(プロフ) - 続編ありがとうございます！！これからもお話読むの楽しみにしています！！何回も読み返します！！ (1月18日 12時) (レス) @page3 id: e4a60325cd (このIDを非表示/違反報告)
Sugar(プロフ) - 続編を書いて頂き、本当にありがとうございます。メンバーの声の掛け方や寄り添い方がそれぞれ違くて、いつも感動しています。無理せず作者様のペースで更新して頂いたら嬉しいです！ (1月18日 7時) (レス) id: f22ab67b99 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ricoco | 作成日時：2024年1月18日 0時
