# 23-5 ページ16
♡
「え、まっすーと住むの？」
あれから慶ちゃんとラジオの収録が一緒だった日があった。
「うん。まっすー、とうとう右半身が動かなくなってきちゃってさ... ごめんねって、泣いて謝ってた。何にも悪いことしてないのに...」
慶ちゃんはまっすーの症状を全部聞いてたわけじゃないからびっくりした後、すごく悲しそうな顔をした。
「もう、辛いんだ。毎日何回も点滴に繋がれて、吐き気と闘って、大好きなご飯も食べられなくて苦しそうにしてるの見るの...」
美味しそうにご飯をモリモリ食べる姿も、楽しそうに笑う姿も、全部病気が奪っていった。
もうこれ以上、大好きなまっすーを奪われたくなかった。
「だからね、まっすーが帰りたいなら家に帰らせてあげたいと思ってさ」
「でも... それって...」
慶ちゃんは、そんな俺に何か言おうとしてやめた。分かってるよ、慶ちゃんが言いたいことは。
だって、家に帰らせるってことはさ...
「もうこれ以上の治療は望まない、ということですね？」
「はい... もう、ながくないなら... 好きな場所で、好きな人と、過ごしたいです」
それが、まっすーの答えだった。
少し前の俺なら止めていたかもしれない。
なんで諦めるの？なんで自分を信じてあげないの？って。
でもこの1年と少し、ずっとまっすーが病気と闘ってるのを見てきた。
諦めかけたことも、心が折れそうになることもあったはずだけど、それでもまっすーは毎日必死に頑張って来たんだ。
何度も危険な状態になったけど、それでも今日まで生きていてくれた。
テゴマスのゆめだって、ちゃんと叶えてくれた。
そんなまっすーに、もうこれ以上頑張れなんて言えなかった。
本音を言えば諦めたくないし、もっと治療を続けて、少しでも長く生きてほしい。
でも、それは俺のエゴでしかない。
結局それで苦しむのは、まっすー自身なんだ。
大好きだからこそ、大切だからこそ、
まっすーの望むように、楽にさせてあげたいと思った。
「まっすー、着いたよ」
こうして、まっすーは退院して自宅療養になった。何かあった時のために、注射や点滴の仕方は先生から教わった。
「てごし... ありがとう」
そう言って嬉しそうに笑ったまっすーを見て、これで良かったんだって自分に言い聞かせた。
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みなさん、コメント・お星様ありがとうございます！ゆっくりお返事します(;o;)♡
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未来(プロフ) - 歌にのせた小説すきなんですよね、最高でした！( ；∀；) (2020年5月16日 20時) (
レス) id: 8bbaf315cc (このIDを非表示/違反報告)
みーぽん(プロフ) - あーちゃんさん» うわあ！嬉しいです！ありがとうございます(;o;)！ (2019年11月12日 17時) (レス) id: 009673d39a (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん - とても面白いです！めっちゃ感動しました！涙が止まらなくてたいへんでした(笑) (2019年11月12日 16時) (レス) id: 61b7986d94 (このIDを非表示/違反報告)
みーぽん(プロフ) - 明太子さん» はじめまして！嬉しいです......ありがとうございます(;o;) 駄作ばかりですが、楽しんでいただけたら嬉しいです！ (2019年11月3日 19時) (レス) id: 009673d39a (このIDを非表示/違反報告)
明太子(プロフ) - 物語の展開に何度も感動させられました！もう涙が出てくる……。他の作品も絶対に閲覧させていただきます！ (2019年11月3日 19時) (レス) id: b586c955a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みーぽん
| 作成日時：2019年9月15日 0時
