第23章 : 進行する病 ページ12
♡
「増田さん、ずっと具合悪いみたいです」
3日間のロケが終わって久しぶりに病院に行こうとした時、迎えに来てくれたマネージャーの言葉に俺は気が気じゃなかった。
病院に着くなりダッシュで病室に向かう。
焦る気持ちを抑えてそっと部屋を覗くと、まっすーはベッドの上で丸まって眠っていた。
「まっすー...」
そっと頭を撫でると、まっすーはゆっくりとこっちを見る。
「あ、ごめん、起こしちゃった、」
「ううん、だいじょうぶ。ねてなかった、から」
そう言って寝返りを打ったまっすーの身体は、数日前より明らかに痩せた気がする。
枕元にある洗面器を見て何となく理解した。
「具合、悪かったんだって...？ご飯も食べれなかった？」
「なんか... ずっと、めまいと、吐き気が止まらなくて、食べても、吐いちゃって...」
そこまで言ったまっすーは、突然口を押さえて顔を歪めた。
「まっすー、やばい？！」
急いで枕元の洗面器を持っていけばすぐに吐き始めた。
「ｹﾞﾎｹﾞﾎｯ...ｵｴｯ...」
顔を真っ赤にして、苦しそうに咳込む姿を見ているのがあまりにも辛くて、数日前にステージでキラキラしていたまっすーとのギャップを受け止めきれなかった。
何よりこの数日間、ずっとこんな風に一人で耐えていたんだと思うと胸が痛んだ。
「苦しいね... ごめんね、一人で頑張らせてごめん... もうずっとそばにいるから、我慢しなくていいからね...」
まっすーはしばらく吐いたあと、吐き疲れたのかそのまま気を失うみたいに目を閉じてしまった。
ライブのことで必死だったから忘れかけていたけど、決して病気が良くなったわけじゃない。
むしろ確実に進行していると思う。
それでもあの場所に立てたのは、まっすーが頑張ってくれたから。
でもこんなに苦しそうな姿を見ていたら、これ以上頑張らなくていいんだよって言ってあげたくなる。
それでも生きていて欲しい...
どうしてあげれば、まっすーは少しでも楽になれるんだろう。
眠ってしまったまっすーの寝顔を見ていたら、考えたくない未来ばかりが頭をよぎって気がおかしくなりそうだった。
.
気がつけば23章まで来ちゃいましたね... いや、長いわって感じですよね(^^;) でも、皆様の評価を素直に喜んでます。ありがとうございます！-3-こそ、お星様を赤くしたい。(n回目の意気込み)
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未来(プロフ) - 歌にのせた小説すきなんですよね、最高でした！( ；∀；) (2020年5月16日 20時) (
レス) id: 8bbaf315cc (このIDを非表示/違反報告)
みーぽん(プロフ) - あーちゃんさん» うわあ！嬉しいです！ありがとうございます(;o;)！ (2019年11月12日 17時) (レス) id: 009673d39a (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん - とても面白いです！めっちゃ感動しました！涙が止まらなくてたいへんでした(笑) (2019年11月12日 16時) (レス) id: 61b7986d94 (このIDを非表示/違反報告)
みーぽん(プロフ) - 明太子さん» はじめまして！嬉しいです......ありがとうございます(;o;) 駄作ばかりですが、楽しんでいただけたら嬉しいです！ (2019年11月3日 19時) (レス) id: 009673d39a (このIDを非表示/違反報告)
明太子(プロフ) - 物語の展開に何度も感動させられました！もう涙が出てくる……。他の作品も絶対に閲覧させていただきます！ (2019年11月3日 19時) (レス) id: b586c955a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みーぽん
| 作成日時：2019年9月15日 0時
