# 5-3 ページ24
♡
まっすーが少しずつ仕事に復帰してきた頃、
俺らにある企画が舞い込んできた。
「え、ロケ？4人で？」
「うん... なんか登山ロケだって。頂上で歌う特番組んでくれるみたい」
慶ちゃんから聞かされたのは、4人のロケ。しかも過酷な山の頂上で歌うという企画らしい。
「いや、無理だよ、まっすーの体調知ってるでしょ？」
「俺もそう思って手越に聞いたんだけど...」
まっすーの体調のことを一番よく知っている俺に相談して来てくれたのは嬉しいけど、今のまっすーがその企画に耐えられるとは思えない。
「ただ、もう番組の枠は決まってるらしくて... 無理にとは言わない。俺だってリーダーだし、メンバーの体調が一番大事だから。
そのことを踏まえた上で、まっすーの意思も聞いてみてくれないかな？」
「うん、」
そんなの、まっすーに聞いたら絶対やるって言うに決まってるのに...
「おれ、やりたい」
ほら、やっぱりね。
「でもまっすー、その身体で山登りきれる？1泊するなら病院だって行けないし、身体辛くなっちゃうと思うんだ」
そう言うと、まっすーはとても悲しそうな顔をする。やってしまった。
「ああ、いや、ごめん！まっすーの身体のこと思ってつい...」
「てごし、...俺も、迷惑だと思う。こんな身体で登ればきっと、みんなの、負担になる」
「そんなつもりじゃ...！」
「でもね、それでもやりたい。やってみたい。せっかくもらえたお仕事なのに、またみんなで歌えるチャンスなのに、おれ、頑張りたい」
そう言った瞳には迷いがなくて、やりたいという強い意思が感じられた。
一度やると決めたらブレない、プロ根性でやり切るのが増田貴久だ。最初から聞く意味なんてなかった。
「うん、わかった。その代わり、ちゃんとお医者さんの許可はもらって。あと、途中で辛くなったらたとえ番組の途中でも必ず言うこと。約束してくれる？」
「俺、やるよ、頑張る」
病気だからって、心配しすぎていたのは俺の方だった。まっすーの仕事や歌への意識は、どんな時だっていつも真っ直ぐだった。
相方がやりたいと言うなら、止める権利はない。最大限のサポートに回ればいい。
こうして、まっすーが病気になって初めてのロケが決まった。
.
一曲入魂的なイメージ。フィクションなので時系列は無視！
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未来(プロフ) - なんだか読んだ覚えあるな、と登山の内出血のところで気づいたのですが、ほんならまた来世でなっていうのと被ってるのですね！（そちらの方はこの前読んだんです！）素晴らしい作品ですね、いつのまにか泣いてます(笑) (2020年5月16日 2時) (
レス) id: 8bbaf315cc (このIDを非表示/違反報告)
かの(プロフ) - みーぽんさん» 了解です ！これからも頑張って下さい d(^_^o) (2020年4月4日 0時) (レス) id: a1c36b0d98 (このIDを非表示/違反報告)
みーぽん(プロフ) - かのさん» ごめんなさい、単なる誤字です。笑 ご指摘ありがとうございました(^^) (2020年4月3日 23時) (レス) id: 009673d39a (このIDを非表示/違反報告)
かの(プロフ) - みません。 (2020年4月3日 23時) (レス) id: a1c36b0d98 (このIDを非表示/違反報告)
かの(プロフ) - こんばんは、いつも楽しく読ませてもらっています。気になる点があったので、コメントしました。 ＃3-5のお話で｢くつろいがせてもらっていたら、｣という表現があるのですが、｢くつろがせてもらっていたら、｣の表記の方が正しい気がします。私の知識不足だとしたらす (2020年4月3日 23時) (レス) id: a1c36b0d98 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みーぽん
| 作成日時：2019年8月18日 1時
