末っ子の体調事情 2

2 ページ39

翔真


嫌いな検査じゃないとわかって震えも止まった。けど、ちゃんとゆ祐也のペースに合わせてね。


落ち着くまで待ってたら、小さな手が機械を持ってくれた。


翔「大丈夫？」


「ん」


翔「いつものやつと機械違うけど、いつものように思いっきり息吐いてね。」


ちゃんと息を吐いてくれて、一発で記録がちゃんと出て良かった。


『上手！もう離して大丈夫だよ。』


「…ふぅっ、…はぁ、…はぁ、…ｺﾞﾎｯ」


翔「ん、ありがとう。ちょっとしんどいなぁ、お水飲んで休もうな」


ストローを口につけてあげると、結構飲んでくれて気になる喘息の音もなくて一安心。


「あと30分したら次の検査しよっか」


翔「そうだな、それまで寝てていいよ？」


俺達も準備しないといけないから、寝てくれたらありがたい。笑


朝も早く来てくれたし、ちょっとゆっくりしても大丈夫。


「……、ここにいるぅ？」


『いるよ。大丈夫。』


「ん…」


寝ちゃったから毛布をかけてあげて、起きない程度に動いて準備をする。


そして、さっきの検査の数値を見る。


翔「…コンサートまで気管支拡張剤打つかな。今回の曲、結構しんどいの多いみたいだし。」


『ちょうど一週間か、……そうしようかな。』


翔「そんな痛い注射じゃないから頑張ってもらおう。」


『そうだね。』


念には念を。ここで注射を頑張ってもらわないと、地方で発作が起きることは目に見えて分かってるから今のうちに頑張ってもらおう。


大変なんだろうけどね、笑

3→←検査 2

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す