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《Seiya Side》
ほんまはこのまま家に送ってくつもりやったけど、彼氏おらんって言うからちょっと寄り道してもいいかなと思って夜景に誘った。
30分くらい車を走らせてタワーに着いたけど、クリスマスやから人多っ(笑)
エレベーターで最上階まで登ると見事な夜景が広がってて、
A「え〜〜すご〜〜〜〜い！！ めっちゃ綺麗！！！！！！」
想像以上に喜んでて、ほんまに連れてきてよかったわ。この笑顔が見たかってん。
最高のクリスマスやな・・・Aもそやったらえぇなぁ・・・
誠也「子供みたいにはしゃぐやん(笑)」
A「そんなに騒いでないって。ねぇ誠也、一緒に写真撮ろ？」
誠也「別にえぇけど」
Aから写真を撮ろうと言われたのが懐かしかった。高校のときもいっぱい写真撮ってて、実は今でも写真フォルダの中に全部保存してある。なぜかAとの思い出だけは消せなくて。
展望台から見える夜景をぐるっと一周して、売店で買ったココアを飲みながらしばらく椅子に座って夜景を眺めていた。
A「誠也、ありがとう。ここに連れてきてくれて。最高のクリスマスになったよ」
誠也「それはよかったわ」
あらためてありがとうとか言われると照れるやん。
でもAも俺と同じ気持ちやったな〜。
A「照れなくても大丈夫だよ？(笑) よくこんなとこ知ってたね？ 元カノと来たの？」
誠也「照れてへんし。A以外の女とは来たことないわ！」
A「またまた〜」
誠也「この前、ノリでリチャたちと来てん」
A「そうだったんだ〜」
そこは疑わへんのか(笑)
A「リチャはいま何してるの？」
誠也「俺と一緒にダンススクールの講師やってる」
A「そうなんだ〜！ 趣味を仕事にしたパターンか！ ステキ！！」
誠也「めっちゃ褒めてくれるやん」
A「子供たちに教えてるの？」
誠也「うん。小中高校生くらいかな」
A「そうなんだ〜。誠也とかリチャに教えてもらえる子供たちは幸せだね」
俺の仕事を受け入れてくれたのが嬉しかった。だいたいこの仕事してるって言うと敬遠されるのよな。。。不安定な仕事ってのはわかってんねんけど。
誠也「Aも習いに来る？ 俺が手取り足取り教えてやるけど」
A「遠慮しときます(笑)」
あっさり断られたし(笑)
10年ぶりに会ったとは思えないほどすぐに打ち解けて、閉園ギリギリまで二人でしゃべって車に戻った。
...
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作者名：てぃん | 作成日時：2021年11月6日 22時
