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《Seiya Side》
クリスマスやけど、いや、クリスマスやから、今日は仕事が休みで、知り合いの服屋さんのところに買い物に来てた。頼んでた冬物の服を引き取って、帰ろうとしたときにでっかいクリスマスツリーを見つけた。
そういえば高校のとき、Aとここでデートしたなぁ・・・
後にも先にもクリスマスデートはAとしかしたことない。
昔の俺らみたいにここでデートしてるカップルおるんちゃうん？と思ってツリーの方に歩いて行くと、時間が遅いこともあってかツリーの前にいたのは女一人だけ。
俺みたいにクリスマスに一人のヤツもおんねんな・・・(笑)
って、え？ Aちゃう？
思わず声をかけていた。
俺の声に振り向いたのはずっと好きだった人やった。
誠也「やっぱりAやんな」
ここで10年ぶりに再会するとか運命やん！ 俺、運命とか信じひんけど、これは間違いなく運命やわ！
A「どうしたのこんなところで」
誠也「いや、それこっちのセリフやから」
A「そうだよね・・・。普通にここで買い物してた。誠也は？」
誠也「俺も買い物してた」
A「相変わらず服めっちゃ買ってるね(笑)」
大きなショッピングバッグを持ってる俺を見てAは笑った。高校の時も一緒に服屋に買い物に行って、爆買いして、そんな俺を見てAは笑ってたよな・・・
高校のときのことを覚えてくれてたことがなんだか嬉しかった。
誠也「服好きやからな〜。てか、今日クリスマスやで？」
A「そうだけど・・・クリスマスとか私に関係ないかな〜」
誠也「それは寂しいな〜」
A「はぁ？ ケンカ売ってる？(笑)」
誠也「ちゃうわ」
Aはいま彼氏おらんのかな？ おったら一人でここに来てないか・・・
彼氏が仕事ってパターンもあり得るか・・・
誠也「いまから帰るんやろ？ 送ってくで」
A「いいって〜子供じゃないんだし一人で帰れるって(笑)」
誠也「俺、車で来てんねん」
断り続けるAの腕を引っ張って駐車場まで連れて来て助手席に乗せて、Aの家の方へと車を走らせた。
なんでこんなことしてるのかわからんけど、体が勝手に動いてた。
別にやましいことしてるわけやないし。
Aには彼氏がおるのかもしらんけど・・・。
...
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作者名：てぃん | 作成日時：2021年11月6日 22時
