いつかのその先は・・・ (ページ9)

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09. You Side ページ9

今日は久しぶりに喫茶店で働いている。

店内はいつもと変わらず、近所のおじいちゃんおばあちゃんでにぎわっているけど、接客の合間のふとした時に考えるのは、最近よくここに来るようになった正門さんのこと。

私と同年代だと思ったからすぐに顔を覚えた。

なんせうちの客は年齢層高めだからね(泣)

正門さんは頻繁に来るわけではないけど、一人で来ては、本を読んだり、何かを一生懸命ノートに書いたり、ある時はギターを持ってきたり・・・

勝手に、バンドやってる大学生だと予想。当たるかな？当たらないで有名だけど、私の勘(笑)

今度店に来たら大学生かどうか聞いてみようかな？

別に話をしたいわけじゃなく、ただ眺めていたい・・・そんな人。

正門さんが初めて店に来た時から、ほんわかした雰囲気がいいなぁと思って・・

こんな人が彼氏だったらいいのにな・・・って思ったり。

碧が騒いでもイヤな顔せず居てくれたから、きっといい人なはず。

でも、人が良さそうだから、かわいい彼女がいるんだろうな～って、ずっと妄想してばかり。

妄想くらい自由にしていいよね。妄想はタダだし。誰にも迷惑かけてないし。

別に彼女になりたいわけじゃなくて、ただ友達になれたらなって。

東京に来てから付き合った男には立て続けに浮気されて、東京での恋愛にいい思い出がまったくなくて・・・もう傷つきたくなかった。

そんなことを考えながらおじいちゃんおばあちゃんの相手をしていた。