いつかのその先は・・・ (ページ21)

今日:22 hit、昨日:22 hit、合計:70,681 hit

21. You Side ページ21

まさか、正門くんに告白されるとは思ってもなくて、アイドルやってるってことよりも衝撃だったかもしれない。両想いだったってことだよね・・・。

なんか嬉しいような、これ以上深入りしてはいけないような気もした。

正門「もう遅いし、そろそろ送ってくな」

A「大丈夫だよ。家、すぐそこだし」

正門「心配やん」

A「なにかあったらすぐ連絡するし、正門くんはもっとアイドルとしての自覚を持って！(笑)」

正門「そやな・・・ごめんな・・・こんなこともできなくて」

A「もう、私の前で送ってくは禁句ね！」

正門「ハァ～？勝手にルール決めんとってよ～」

A「正門くん、すぐ拗ねる(笑)」

正門「拗ねてへんよ(怒)」

A「顔に出てるから気をつけたほうがいいよ(笑)じゃあね～」

本当はちょっと名残惜しいけど、このまましゃべってたら帰りたくなくなるから風のように去ろうと思ってドアを開けた。

正門「A？」

A「・・・ん？」

正門「おやすみ^^」

A「おやすみ～バイバイ^^」

ほんと、正門くんはズルいよな～。なんでいきなり呼び捨てにしたんだろ。ドキドキが止まらない・・・。

社会人ともなると下の名前で呼ばれることはなくなり、会社では苗字ばっかり。

ドキドキしたまま正門くんの部屋をあとにした。

正門くんの部屋から私の家までは5分くらい。数時間前の出来事が走馬灯のように蘇ってきた。

もともとインドアだから、外でデートしたいとかそういう願望はあまりなく、正門くんが心配してることはクリアできてると思うけど、正門くんの将来を思ったら正門くんの気持ちに応えるんじゃなくて、一人の友達としてそばで見守っているのがいいのかもしれない。今までの関係も壊したくないし。

確かに正門くんのことは好き。好きだけど、私なんかのせいで夢を諦めてほしくないし、動画で観たように、ギターを弾きながら大きなステージの上で楽しく歌っていてほしい・・・

そんなことを考えながら歩いていたらあっという間に家に着いて・・・約束どおり正門くんに家に着いた報告をした。