〜人間なんか所詮裏切る生き物だろ？〜

第七話 ページ9

そして俺は立海から闇のように姿を消した



幸村のことを考えればこれが正解だ


なのに・・・









貴「・・・ごめん」









なぜこの言葉が出てきたのだろう・・・


もうあの日から感情などないのに・・・


ないはずなのに・・・









それ以前になぜ俺は幸村のことを心配しているのだろう・・・








所詮、人間なのに・・・・





俺は空を見上げた





貴方は今何を思っていますか？



悲しんでいるのか・・・怒っているのか



もしかしたら、俺みたいな奴がいなくなって喜んでいるかもしれない・・・









俺は・・・やっぱり人とは関わりたくない



関わらなければ、喜ぶこともなければ傷つくこともない・・・







逃げているのかもしれない・・・




でも・・・所詮この世のすべての感情が偽りで幻なら・・・


俺のこの選択は正しいんだ・・・









そうして俺は青学に来た。


なるべく立海とは距離を置きたかった




だが家からの距離もあり、青学が一番妥当だと思った






義務教育もあと一年だ・・・あと一年の辛抱だ


義務教育が終われば学校というものに行かなくても済む





他人と関わらなくて済む





だからあと少し・・・






あと少しだったのに・・・









・






・






・






・






・






・






・






・






・









あいつと出会ってしまった・・・・

第八話→←第六話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す