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第四話 ページ6

その後というもの・・・




幸村とかいう奴は昼休みに屋上に来ては俺に話しかけてくる


はっきり言ってあまり人とは関わりたくないんだが・・・


何故か幸村は憎めなかった



あいつの笑顔をみると、何かが狂う



幸「昼ご飯食べないの?」

貴「別に・・・腹減ってねえし」

幸「なら・・・」



幸村は自分の弁当のおかずを箸で取り、俺の所へ持ってきた


貴「!?なっなんだよ!」

幸「はい。あーんして?」

貴「誰がするか!」

幸「そんなこと言わずさ・・・ほら」

貴「ほらじゃねえよ!ふざけんな!」

幸「えぇ・・・食べてくれないんだ」


そう言い、少し拗ねたようにおかずを弁当箱に戻す

貴「ったく・・・」



ちらっと幸村を見る


まだ少し落ち込んでいた


幸村はふと寂しそうな目でこちらを見た


・・・そんな目するなよ

やりにくいんだよ・・・そーいうのが一番・・・


俺は仕方なく


貴「・・・一口なら・・・別に食べてやってもいい」


そう言うと幸村は途端に笑顔になって


幸「ほんと?ありがとう!」

そう言って再び俺の口へとおかずを運んでくる


幸「はい!口開けて?」

小さい子のような笑顔で言う

貴「・・・」


俺は静かに口を開けた



小さな唐揚げが口に入ってきた



幸「どう?おいしい?」

貴「・・・不味くはない」

幸「そっか!なら良かった!」



そう言ってまた笑顔になる




貴「なぁ・・・」

幸「ん?何?」

貴「なんで俺に関わってくる・・・?俺は「冷酷の貴公子」なんだぞ・・・」

幸「だーかーら!君は冷酷なんかじゃないでしょ?」

貴「お前に何がわかるんだよ!」

幸「だって君の目は冷たい目なんかじゃないよ・・・

さっきだって・・・とても暖かい目をしていた」

貴「さっき?」

幸「俺の弁当を食べてあげるって言ってくれた時だよ」

貴「・・・そんな目してねえよ」

幸「・・・俺にはそう見えるよ?」

優しく微笑む幸村

貴「・・・」

俺はそれ以上何も言わず、幸村に背を向けて寝た


その時、昼休み終了のチャイムが鳴った


幸「・・・じゃあね」

そう言って出て行った

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優羽(プロフ) - オレさん» いつもありがとうございます!本当に嬉しいです!これからも更新頑張ります! (2013年6月17日 20時) (レス) id: 2396cdc36c (このIDを非表示/違反報告)
優羽(プロフ) - Linkさん» ありがとうございます!そう言って頂くと本当に嬉しいです!これからも頑張ります! (2013年6月14日 19時) (レス) id: 2396cdc36c (このIDを非表示/違反報告)
Link(プロフ) - コメントさせてもらいます。 この作品は、すっごく面白いです!!! 更新がんばって下さい!!応援してます! (2013年6月13日 23時) (レス) id: 79e7361fe0 (このIDを非表示/違反報告)
Link(プロフ) - コメントさせてもらいます! この作品は、すっごく面白いです!!! 更新がんばって下さい 応援してます!! (2013年6月13日 23時) (レス) id: 79e7361fe0 (このIDを非表示/違反報告)
優羽(プロフ) - オレさん» ありがとうございます!!期待に応えられるように頑張ります! (2013年5月28日 20時) (レス) id: 5d38015e0b (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2013年5月7日 1時

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