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第四十三話 ページ47

―幸村SIDE―


俺は急いで手塚の後を追った




幸「手塚っ」


手「・・・」


手塚は静かに肩で息をしていた





幸「・・・君は何も間違ってないよ。君は本当のこと話しただけなんだから」



それなのに・・・家を追い出されるなんて・・・



手「心配するな。それほど傷ついていない」


幸「!・・・どうしてだい?」




手「・・・元々、家族らしいことも何もしていないからな」


ポツリと呟いた手塚の言葉が胸を締め付けた






手塚は黙ってこちらを見た




幸「これから・・・どうするの?」



普通なら友人の家に止まらせてもらうだろうけど・・・


手塚の今の状況じゃ無理だろう


手「・・・」


幸「行く宛がないのなら・・・俺の家に来ないかい?」

手「!」

幸「君にとってもそれが一番いいと思うんだ」


手「だが、それではお前に迷惑が・・・」


幸「俺は全然大丈夫。むしろ大歓迎だよ。だって俺も・・・」



一瞬だけ空を見上げて俺は笑顔で言った



幸「俺も家族らしい家族いないからね。家に帰ってもいつも一人だな」



俺の両親はほとんど仕事一筋だから・・・家に帰ることなんて滅多にない



手塚は黙って俯いた



幸「だから来てもらえればこっちも寂しくないかな・・・」


少しの沈黙が落ちたあと、手塚が俯かせていた顔を上げた


手「・・・少しの間、世話になる」


そう言ってくれた瞬間俺はどんな顔をしていたんだろう?


幸「ありがとう!嬉しいよ」




そして本当に一瞬・・・一瞬だったけど手塚が笑ってくれたように見えた





























































これは偶然なのか、それとも神の仕業なのか・・・




手塚、幸村・・・そしてA・・・







“家族の愛”というものを知らない三人が巡り会う―――

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優羽(プロフ) - オレさん» いつもありがとうございます!本当に嬉しいです!これからも更新頑張ります! (2013年6月17日 20時) (レス) id: 2396cdc36c (このIDを非表示/違反報告)
優羽(プロフ) - Linkさん» ありがとうございます!そう言って頂くと本当に嬉しいです!これからも頑張ります! (2013年6月14日 19時) (レス) id: 2396cdc36c (このIDを非表示/違反報告)
Link(プロフ) - コメントさせてもらいます。 この作品は、すっごく面白いです!!! 更新がんばって下さい!!応援してます! (2013年6月13日 23時) (レス) id: 79e7361fe0 (このIDを非表示/違反報告)
Link(プロフ) - コメントさせてもらいます! この作品は、すっごく面白いです!!! 更新がんばって下さい 応援してます!! (2013年6月13日 23時) (レス) id: 79e7361fe0 (このIDを非表示/違反報告)
優羽(プロフ) - オレさん» ありがとうございます!!期待に応えられるように頑張ります! (2013年5月28日 20時) (レス) id: 5d38015e0b (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2013年5月7日 1時

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