目に映るのはオレンジ (ページ32)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:32,843 hit

〇ページ32

～りょうside～

てつやから電話があって
何かと思ったらAが熱を出したらしい

お粥を作って欲しいって
心配だし予定もないし、行くしかない

Aの近くにいるってことは、
部屋にいるってことだよね

手は出してないって言ってたけど、
てつやなんかしたな。

なんて考えながら、準備して家を出る。

てつやは、Aのことが好き
誰がどう見てもね、本気で

買い物して、
てつやの家に着いたのは電話が来てから40分後

りょ「てつやー？」

そーっと、Aの部屋のドアを開けると

ローベッドに眠ってるAと、
ベッドに上半身を預けAの手を握って眠るてつやの姿が目に入った

りょ「微笑ましいかよ」

そっとドアを閉めて、
キッチンに行きお粥を作る。

なんだかんだ、Aもてつやのことが好きなんだと思う。としみつには、口が滑っても言えないけど

って言ってる俺だって、
Aのこと普通に好きなんだよな～
でも、てつやが幸せそうなら俺はそれでいいかな

好きな人と

好きな友達が上手く行けばいいって

そう思うのは
てつやとAだからかな

できた、お粥を持って俺は部屋に行く

りょ「てつや～」

て「?! ご、ごめんっ、寝てた？」

りょ「うん、寝てた。ねー？何、この状況」

わかってるよ、Aが離さなかったんでしょ？

身を引く代わりに、ちょっとぐらいいじっても文句ないよね？てつや

て「手は出してないから！」

りょ「ほんとかな～」

この些細なことが、
俺の普段の幸せなんだ。