ありいのtime 2 (ページ8)

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新しい趣味ページ8

ar side

「……着替えないの？」

「…ん？……うーん、…」

仕事で女の子の格好をしたあと、いのちゃんはなかなか着替える様子はなく、ずっと鏡を見ていた。

「なんか、こういう趣味いいなって…」

「…えっ？」

「よくない？」

「いやっ、…うーん…」

よくない？って聞かれても、俺は別に女装を趣味にしたいとは思ったことないし、楽しいと思ったこともない。

もちろん仕事は仕事としてきっちりとやるけど、、

「いつもと違う自分になれるっていうかさ、、もう1人の自分？みたいな」

「んー、…」

「それにほら、…結構似合ってると思うんだけど？どう？」

いのちゃんは頬に右手の平を当てながら、鏡越しに俺のことを見つめてきた。

「………」

「ね？可愛いでしょ？」

そう言って今度は首をコテンと傾けた。

「……可愛いっていうかさ、…」

「ぅん？」

まだ鏡と睨めっこしているいのちゃんを、後ろから抱きしめた。

「興奮する…」

そして耳元でそう囁いた。