可愛いあの人 (ページ29)

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in side

「『かんぱーい』」

中央の火を囲んで、俺たちはジュースで乾杯した。

『っ、だあぁー！飲みたい！酒飲みたくなるな？』

「おい、山田飲むなよ？帰りは山田の運転だからな」

『分かってますよ、大ちゃん』

山田さんはニッコニコの笑顔を有岡さんに向けた。

「あの、本当にお金いいんですか？俺が会ってほしいってお願いしたのに…」

「いや、高校生からお金貰えないし」

『よっ！大ちゃん太っ腹』

「お前は払えよ？」

『へいへい、分かってますよ』

「じゃあ、その分体で払いますね！」

体力は正直あんまり自信ないけど…

荷物運んだりとか…その他雑用なんでもやります！！

「…っ、ふぇっ⁈か、体？」

『若いっていいねぇ……あ、大ちゃんは今変な想像したでしょ？』

「はぁっ⁈し、してないし…」

『ぃやーらしー…』

「だから、違うってば！」

あぁ、今の俺最高に幸せかも。

お肉をモグモグ食べながら、幸せも一緒に噛み締めた。

『……ねぇ、いのちゃん』

「うん？何？知念……あ、お肉ちゃんと食べてる？」

『有岡って人……いのちゃんのこと好きなんじゃない？』

「っ、⁈…ゴホッゴホッ！……え⁈ホントに？」

『んー……まぁ、僕が見る限りだけど…なんとなく？』

「じゃあ、もう少し押せばイケるかなぁ？」

『うーん………まぁ、悪い人じゃなさそうだしさ、僕は応援するよ』

「マジかぁ…」

本当に俺のこと、好きになってくれないかなぁ…