恋色 2 (ページ23)

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in side

薮はその子とは何にもなかった、なんて言ってたけど、少なくとも好意は持ってるんだろうなって感じた。

その場の勢いとノリで簡単にしてしまえるかもしれないけど、それをしなかったってことは、その子のことを大切にしたいって思ったからなんじゃないかなぁって。

だって薮はいい奴だって、俺は知ってるし。

それに、俺にも分かるんだ。

本当に大切にしたい相手ができたから。

．

布団の中で絡まり合う指が熱かった。

いや、指だけじゃなくて大ちゃんから漏れる吐息でさえも熱かった。

「いのちゃん…」

大ちゃんの手が服の中に入ってきて、俺の肌に触れた。

「いのちゃん……俺、、」

少しうるんだ大ちゃんの瞳を見つめたあと、服の裾から背中へと指を滑らせた。

「ねぇ、大ちゃんはさ…」

………

「んっ……なに？」

脇腹に指が触れると、大ちゃんから声が漏れた。

「………ううん。ねぇ、大ちゃんのこと…抱いても、、いい？」

「ん…」

大ちゃんはそっと目を閉じて、軽く頷いた。

大切に大切に…

もう立ち止まる必要なんてないんだから。