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「んっ…いのちゃ…あっ…あっ、」
「感覚…あるの?」
「ないけど…全部覚えてるから……気持ちいいって、、覚えてる。幸せだったって…覚えてる」
やっぱり俺、大ちゃんがいないと生きていけないよ。
もう一度大ちゃんを全身で感じたかった。
だけど…
「連れてってよ…大ちゃん。俺も連れて行って」
一度引っ込んだはずの涙がまた、体の中から湧き上がった。
大ちゃんがいない世界で、俺だけ生きる意味なんてあるの?
「それはダメ…」
「どうして?どんな形でも、、大ちゃんと一緒にいたいよ…」
大ちゃんは俺の首に腕を回すと、ギュッと俺を引き寄せた。
止まらない涙のせいで、大ちゃんの首元が涙で濡れた。
「いのちゃんには生きててほしい。それで、この先の未来、どんな人と出会って、どんな人生を送ったのか教えてほしい」
「………」
「だから、その時がくるまではコッチに来ちゃダメ」
「でも、」
「約束破ったら、いのちゃんのこと嫌いになるから!本気だよ?俺」
大ちゃんは子どもをあやすかのように、俺の頭を優しく優しく撫でた。
これだから…
大ちゃんには一生敵わないよ…
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作者名:Tea time | 作成日時:2021年3月15日 18時