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「いのちゃんのバカ…」
大ちゃんは俺の腕の中でそう呟いた。
「大ちゃん…」
だって大ちゃんがいない世界なんて、俺にとっては何の意味もなかったんだ。
君がいるから…
君がいたから…
「二度とこんなことしないで」
「だって…」
「お願い、」
大ちゃんはまた泣きそうな顔を見せた。
「……うん、、、ごめん」
大ちゃんは俺の腕から抜け出すと、俺のほっぺをギュッとつねった。
「いふぁいよ(痛いよ)…」
「ペナルティだよ」
「ごめん…」
大ちゃんはやっぱり悲しそうに笑った。
「大ちゃん…」
「ん？」
「あの…なんで、ここに…」
「いのちゃん…お盆だよ？だから帰ってきたんだよ」
あー…
もうそんな時期なんだ…
大ちゃんがいなくなってから、全てのことがどうでもよくなっていたから。
「じゃあまた来年も会えるの？」
「……会えない、と思う」
「どうして？」
「今年は初盆だから…だから、特別」
「………」
「でもね、たとえ見えなくなっても、見守ってるから！だからさ、」
「大ちゃん…」
「ん？」
「お願い…聞いてくれる？」
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作者名：Tea time
| 作成日時：2021年3月15日 18時
