＊ ページ30
大ちゃんがそっと目を閉じると、いのちゃんのふんわりした唇が降ってきました。
「んんっ…んっ……」
いのちゃんのキスは止まるどころか、どんどん深くなっていきました。
「んはっ、あっ…はぁ……んぅ…」
「大ちゃん…可愛いよ、」
大ちゃんはいのちゃんのキスに夢中でした。
そして、まるで中 毒のようにお互いの唇を貪りました。
．
気がつくと外はもう真っ暗になっていました。
「いのちゃん、そろそろ薮くんの家に行かないと…」
「ダメだよ。外はこんなに真っ暗なんだよ？変な人に声をかけられたらどうするの？」
「でも…」
大ちゃんのことがとても心配ないのちゃんは、こんな提案をしました。
「今日はここに泊まっていったら？」
「…うん、ありがとう」
大ちゃんは素直にいのちゃんの提案を受け入れました。
「でも…光くんのカレーはどうしよう……」
大ちゃんは光くんから預かったカレーがとても心配でした。
「今日の夕食に一緒に食べようか？」
「そしたら薮くんに届けられなくなっちゃうよ…」
大ちゃんは瞳に涙をいっぱい浮かべて訴えました。
すると、いのちゃんは大ちゃんの頬に手を当て言いました。
「じゃあ、大ちゃんのこと……食べちゃってもいい？俺…お腹空いちゃった」
「え、、」
突如オオカミに豹変してしまったいのちゃんに大ちゃんは戸惑いましたが、その身を全ていのちゃんに捧げました。
身も心もいのちゃんと繋がった大ちゃんは、家に帰ることができなくなりました。
そして2人はカレーのことなんて忘れ、末永く幸せに暮らしました。
end
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作者名：Tea time
| 作成日時：2021年3月15日 18時
