5 ページ5
in side
お昼休みを知らせるチャイムが鳴ると、生徒たちが一斉にざわめき出す。
1階にある学食に向かう人たちもいれば、教室でお弁当を食べる人もいる。
彼らに共通するのは"誰か"と一緒にいること。
だけど俺はもう1人でいることに慣れている。
大好きな小説があれば俺は大丈夫。
カバンから母さんが作ってくれたお弁当を取り出し、非常階段に向かった。
誰も来ないし、1人で充実した昼休みを過ごすことができるから。
教室を出て、1人廊下を歩いていると
「あーー！」
と、叫ぶ声が俺の前の方から聞こえてきた。
なんとなく聞き覚えがあるような気がして、前髪の隙間から覗くと、昨日会った彼が立っていた。
「やっと見つけたー」
そう言いながら俺の方へ走ってくる彼に、なんだか身体が緊張してしまった。
「理系クラスだったのかー。俺は文系だから校舎も違うし、会わないわけだ」
「あの…えっと……」
きっと周りの人たちに見られてる…
注目なんてされたくないのに。
「お昼一緒に食べようよ？ね？」
「え、、いや…」
「ほら、行くよ」
彼に突然手首を掴まれ、行き先も分からずにただ歩いた。
振り解くこともできたのに、そうしなかったのはきっと、心の奥底で俺が望んでいたからかもしれない。
また"誰か"と一緒に笑い合う日を…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 180人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Tea time(プロフ) - 0415さん» はじめまして。感想ありがとうございます (2021年1月10日 18時) (
レス) id: 6bab8075cd (このIDを非表示/違反報告)
0415(プロフ) - Tea timeさま、はじめまして。太陽と青い月とても面白いです！続きも楽しみにしています〜(*´▽`*) (2021年1月10日 17時) (レス) id: ea10255acc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Tea time
| 作成日時：2021年1月7日 15時
