12 ページ12
in side
「いのちゃん…今日もギュッてしてくれる?」
「どうしたの?大ちゃん」
なんでそんな苦しそうな顔してるの?
そういえば今日、仕事で撮影してる時もちょっと様子がおかしかった気もする。
俺はいつも通り意識しないように気をつけて、大ちゃんの肩を抱いたつもりだったけど、もしかして俺の気持ちがバレた…とか?
でも、これは夢の中で、俺が作り出した大ちゃんなんだから、現実世界とは全く違うのか…
「大ちゃん、元気ない?」
「え、、そんなことないよ?いのちゃんに会えて幸せだもん」
そう言ってはにかんだ大ちゃんの頭をそっと撫でた。
サラサラの髪の毛が心地いい…
「俺には何でも話して?ね?」
「うん…好きだよ、いのちゃん。大好き…」
どうしてこっちが夢なんだろう…
そう思うたびに、胸の奥がズキズキと痛んだ。
大ちゃんに"好き"って言ってもらえる世界で生きたかった…
「泣いてるの?大ちゃん…」
抱きしめる大ちゃんから、鼻を啜る音がした。
「ううん…泣いて、ないよ」
大ちゃん…
俺もね、泣きたいくらいに大ちゃんのことが好きなんだ。
「好きだよ、大ちゃん」
現実世界では絶対に伝えることができない言葉を、想いを込めて囁いた。
121人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Tea time(プロフ) - 奈々さん» 感想ありがとうございます (2021年1月2日 19時) (レス) id: 6bab8075cd (このIDを非表示/違反報告)
奈々 - お疲れ様でした! とっても面白かったです、! (2020年12月12日 13時) (レス) id: 153e514372 (このIDを非表示/違反報告)
奈々 - このお話、ドキドキして大好きです! (2020年12月9日 10時) (レス) id: 153e514372 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Tea time | 作成日時:2020年12月3日 19時