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深夜の攻防 ページ31

side.England





「どけ、男に押し倒されるのは虫唾が走る」




「Aに何をした」




悠々と構える目の前の奴に俺は尋ねる。



しかし返事は帰ってこない。




つまりは解放しろということだろう。




でもこれはAの身体だ。




雑には扱えないため渋々俺は解放する。




すると勢いよくソイツは立ち上がり近くの椅子に腰掛けた。




「解放したんだ。質問に答えろ」




「せっかちな奴だな、まったく。
これを見せればわかるだろう」




ポイっとアイツが投げたものは宙を舞い、
なんとか俺はそれをキャッチした。




「小瓶・・・」




そこには黄緑色の液体が入った小瓶。



一般人から見たらただの小瓶。




でも俺には分かる。



雰囲気というのか、まとうオーラというのか。




────これは人が作ったものではないと。





「知っているだろう。
『浮気草』の汁から作ったものさ」




にやりと浮かべる笑顔。




Aの身体を使い、こんなものを使うのは




あいつしかいない。




「お前・・・オベロンだな」




「ご名答」




嬉しそうに拍手をするオベロン。




だが、今の俺はこいつが誰とかそう言う問題じゃない。




「妖精の王ってのは暇なんだな。
・・・それでAを使って何する気だ」




「簡単な事だ。
それをお前の瞼(まぶた)に塗るためだよ」




オベロンは立ち上がりゆっくりと俺に近づく。





「この子の願いを叶えてやろうと思ってね」



かわい子ちゃんには弱いんだ



そう言って俺の瞼に触ろうとする。




「触るな」




「イギリスさん、冷たいです」




Aの真似をして悲しい表情をする。



その行為が今は腹立たしい。




「Aの望みが俺にそれを塗らせることなのか」





「違う」




馬鹿にしたような目で俺を見る。




「まぁ、いいさ。
取り敢えずこれを見ろ」




オベロンは空中に手をかざす。


そこから光が溢れいつの間にかオベロンの手に辞書くらいの本があった。




その本には




『完全極意!イギリス攻略本』




妙な題名の本がそこにあった。

深夜の疑惑→←声は届かない



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抹茶塩(プロフ) - 夢々煙さん» 夢々煙様、コメントありがとうございます!イギリスはちょっとカッコよすぎたかもなと今更ながら思っておりますw最後まで読んでくれてありがとうございました(*⌒▽⌒*) (2017年12月19日 12時) (レス) id: d8767b3e74 (このIDを非表示/違反報告)
夢々煙(プロフ) - 最後までとても素敵なお話でした…!イギリスの一言一言がカッコよ過ぎました。これからも頑張ってください応援してます (2017年12月19日 7時) (レス) id: b3413670f5 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶塩(プロフ) - ちまごんさん» ちまごん様、コメントありがとうございます!感動して頂けるなんてとても嬉しいです^^*シリーズ化ぜひ期待していてください!最後まで読んでくださってありがとうございました!次の作品も楽しみにしていてください(´∀`) (2017年12月18日 0時) (レス) id: d8767b3e74 (このIDを非表示/違反報告)
ちまごん(プロフ) - やばいめっちゃ素敵だ、感動した…!シリーズ化期待していいですか…いいですよね…! (2017年12月17日 22時) (レス) id: 31ff02926d (このIDを非表示/違反報告)
抹茶塩(プロフ) - ぽっぷこーんさん» ぽっぷこーん様、コメントありがとうございます!最後のシーンを気に入ってくださり光栄です(*^^*)また次のお話やこのシリーズをぜひ楽しんで頂けたら幸いです。最後まで読んでくださってありがとうございました(´∀`) (2017年12月17日 10時) (レス) id: d8767b3e74 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:抹茶塩 | 作成日時:2017年12月7日 11時

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