彼を落とすための攻略本：イギリス 【APH】

△裏技：彼があの本を買うまでの経緯 ページ23

※紳士と＊＊は紙一重より前の話です。

※そこまでひどい表現は入れてませんが
少しでも不快に感じたらスグに戻ってください




side. England





それはある日の公務



『青少年教育施設提案項目』



という俺の仕事の一環での出来事。



俺の国は最近
少年達に対する性教育には滅法厳しくなった。




そのためそういう店は徹底的に調べなければならない。




そこで上がったのが
主に雑誌や写真集を販売している店だった。



到底お子様達には早すぎるものばかりだ。



しかし気にしなくても目には入れてしまう。




気を取り直して俺は紙とバインダーを用意しながらチェックを進める。



何とか全て確認し店主と話していると




レジで会計待ちをしている男性客が視界に入った。



そわそわして落ち着かない様子でバレない程度に辺りを見回している。




(俺がここにいるのが運のつきだな)




今の行動で年齢層ならすぐに当てはまる。



店員が袋にいれ手渡そうとした瞬間



俺はその腕を掴む。




｢お前、未成年だろ｣




｢・・・！！｣



男は図星といった表情で俺をみた。





｢・・・証拠は｣



言い逃れをするつもりなのか反論してきた。





｢俺は警察や政府に顔が効くんでな。
何だったら今から一緒に行くか？｣




言葉が効いたのか男はすぐに反抗の意思を見せなくなった。




｢・・・ごめんなさい｣




｢謝るぐらいだったらするな｣




子供であろうと容赦しない。



コイツのためにもならないからだ。


気づけば泣いているのか嗚咽が聞こえてきた。





泣かれては色々面倒だ。




俺はため息をつき少年が購入した雑誌を袋から取り出す。



それは



(なんかAに似てる？)



表紙の隅にいる女性はなんとなくだがAに似ていた。





｢・・・｣




｢捕まっちゃうの？｣



少年の声で俺は現実に戻った。




｢成人になるまでもうこんなことはしないか｣




｢し、しない！｣




首を縦に降る少年。




｢なら今回は俺が買ったことにする｣





(・・・何言ってんだよ俺は)



今回は商品を返すことでお咎めなしというシナリオだったのに。



これもきっとAに似てるやつがいるからだろ。


俺は悪くない




(・・・いや、普通に考えてやばいだろ)




何故こんなものを買ってしまったのか。



その後家に帰り罪悪感で雑誌を見ることなく


椅子のクッションの下に隠した。





────数日後の悲劇も知らないで。

▼エスコートは彼に任せましょう 2→←▼エスコートは彼に任せましょう

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す