Separate ways ページ5
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翔が小屋のﾄﾞｱをゆっくりと開け
4人は中へと入る
暗い部屋には何もない
しかし
隅に小さな手すりがあり
その場所から
地下へと続く階段が伸びていた
和「やっぱり地下ですな。」
翔「埃もないし、頻繁に使ってるみたいだな。」
雅「明かりも点いてるしね。」
潤「ここからは俺が先頭で行く。何があるかわかんないし。」
銃を出して構えた潤を見て
全員が頷いた
こういった先の見えにくい場所では
常に潤が先頭を切る
一段一段ゆっくりと下りて行く潤に
和也･翔･雅紀の順に続いた
螺旋状の階段は阻が狭く
薄暗い為足元は見えづらい
そんな中を4人は静かに慎重に下りて行く
その間前後に意識を集中させるが
相変わらず人の気配はなかった
段数から大まかな深さを測ろうとしていた翔も
途中でその作業を諦める
それ程地中深くへ続いている階段
しかし漸く終わりが見えた
降り立った場所は何もない空間
壁は白く
蛍光灯の明かりが灯り
辺りはとても明るい
そしてその空間の先には
左右に分かれた通路があった
和「立派な施設だこと。」
潤「かなり深い場所だな。」
翔「智くんの反応が消えるわけだ。」
雅「でもこれさぁ。どっちに行く…？」
潤を追い越し先頭に立った雅紀は
左右の通路を覗き込む
明かりこそ灯っているものの
緩いｶｰﾌﾞを描くその通路の先を見る事はできない
潤「二手に分かれる……のは危険か。」
和「でもどっちに行きます？」
翔「右側は微妙に下ってんだよなぁ。」
雅「じゃあ右？なんか深い方がﾔﾊﾞそうな感じするし。」
そう言いながら
ふいに雅紀が顔を上に向けた瞬間
--ﾋﾟﾋﾟｯ
小さな機械的な音が響く
それとほぼ同時に
天井からｼｬｯﾀｰの様な物が下りてきた
その真下には翔がいる
雅「翔ちゃん…!!」
咄嗟に雅紀は翔の腕を掴み
渾身の力で引っ張る
突然の出来事にﾊﾞﾗﾝｽを崩した翔の体は
間一髪
ｼｬｯﾀｰの真下から逃れ
そのまま雅紀の上に倒れ込んだ
雅「いってぇ……。」
翔「ごめん、大丈夫?!」
雅「大丈夫大丈夫。」
翔「ありがとう。俺全然気付かなかった。」
雅「俺の反射神経が良くてよかったね(笑)」
翔「あぁ(笑)でも、分かれちゃったな…。」
雅「………。」
目の前に下りてきたｼｬｯﾀｰ
その前に
和也と潤の姿はない
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作者名：風 | 作成日時：2012年10月19日 21時
