[名探偵コナン] 安室透のお気に入り[降谷 零]

お詫び。 ページ7

『あの、その......』

「光栄ですね、あなたのような素敵な方にそう思って頂けるなんて♪」



(あれ？いつの間にかいつもの笑顔に戻ってる)


「サンドイッチ、美味しく召し上がってくださいね♪」


そう言って安室さんが私たちのテーブルから戻ろうとしたのでほっと息をつくと...


「あ、そうだ、Aさん。


おでこに怪我をさせてしまったのでお詫びにお二人を送らせて下さい。

なのであと30分ほどお店で待っていて頂けませんか？」


『へ！？』


予想外すぎる言葉に間抜けな声が出てしまった。


な、なんて言った？


送ってくれるって？


安室さんが？？？


このイケメン店員さんが？




一人混乱している私を置いて、雪はすぐさま反応した。


「いいんですか？？是非お願いします！！

と、言いたいところですけど私は彼氏がくるのでAだけ送って頂けません？？

この子、1人で歩くと危ないんですよー。」


(そ、それは確かにそうだけど！

ここにくる前私のことも送ってくれるって言ってたよね！？

というか電車で帰るから良いんだけど！？)



「彼氏さんのお迎えですか、それはお邪魔できませんね。

というか桜井さん彼氏さんがいたんですね？

ではAさんのことは僕にお任せ下さい♪

必ず無事に送り届けます」


雪の言葉に安室さんは笑顔で答えた。


待って待って待って


本人の意思はどこ.....


断らないとこのままじゃ安室さんと2人で帰ることになる！！


ムリムリムリ心臓止まる！！！！



『あのっ「ではAさん、待っていて下さいね？」



うっ！！！！


めっちゃかぶせてきた...


そしてこの笑顔！！！！




もう私に拒否権はない。


そもそも最初から無かったのだろう。




「お、お願いします....」



私は終始ニヤニヤしてる雪を安室さんにバレないよう睨みつけながら、小さな声で答えた。



安室さんは私の返事を聞くとキッチンのほうへと戻っていった。





(あぁ、私の心臓もつのかな....


儚い人生だった.......)



「そうだA、私気になってることがあるんだけどさ」


なによ？と睨みながら問いかけると、雪はふふっと笑って、こう続けた。



「安室さんって、緊張してるAに代わっていつも話しかけてる私のことは桜井さんって呼ぶのに、

AのことはAさんって呼んでたね♪」





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