告白の翌朝。2 ページ21
『安室さんが私の彼氏...?』
どういう経緯でそうなったのか全く思い出せない。
そんな私を察したのか、安室さんが話し始めた。
「昨日の夜、僕と2人で居酒屋に行ったのは覚えていますよね??」
『は、はい ("僕"に戻ってる...)』
「そこであなたは酔っ払って、僕の胸ぐらを掴んだんですよ」
『なんですって!!???』
驚きすぎてつい大声を出してしまった。
私が安室さんの胸ぐらを掴んだ...?
まさかそんな....
「そのあとあなたは僕に彼女がいないなんて嘘だと言って睨みつけてきました。
それから桜井さんから電話がかかってきて僕が話していると、彼女に『安室さんを取らないで』といって一方的に電話を切って僕の隣に座っていました」
『すみません。脳内処理が追いつかないので一旦休憩させてください』
「かまいませんよ?」
えーと、なんだ?
つまり私は安室さんの胸ぐらを掴んで睨みつけて挙げ句の果てには独占欲?をぶつけたと。
最悪だ。
理解して呆然としていると、安室さんが私の頭にポンッと手を置いた。
「そのあとあなたは告白をしてくれたんですよ。
ポアロの僕とは違った僕が好きだと。
この意味は酔っていない今のあなたに分かりますか?」
そう言った安室さんの目は、なぜか少し不安そうに見えた。
気のせいかもしれないが。
ポアロとは別の安室さん...
たぶん私が彼に完全に落ちた日のことかな....
『あの、ポアロの外で一度お見かけした時のことを言ったんだと思います...』
そう言うと安室さんの目がピクッと動いた。
『あの日の安室さんはすごく真剣な目をしていて、その、かっこいいなって思ったんです。
またあのお顔を見れたら、なんて思ってポアロにも通ってたんですけど...』
チラッと目を向けると、安心したかのように眉尻を下げた彼がこちらを見て「よかった」と言った。
『あの、ところで私の告白に、その、安室さんは応えてくれた、ということでしょうか?』
心臓がバクバクしている。
さっき「俺はあなたの彼氏だ」と言っていたのは、そういうことだろうか。
返事を待つが、安室さんは何も言ってこない。
不安になりそっと目を開けると、体温や、髪の感触が伝わってきてーーーーーー
抱きしめられていることを把握するのに3秒ほどかかった。
そして、普段の安室さんとは違う、けれど優しい声が聞こえてきた。
「あなたはもう俺のものだ。
絶対に守るから俺のそばにいてくれ。」
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梨王(プロフ) - ウツボカズラさん» お読みいただきありがとうございます!コメントもとっても嬉しいです(*´-`) (2018年6月4日 0時) (レス) id: 21bb2c05b2 (このIDを非表示/違反報告)
ウツボカズラ(プロフ) - め…めちゃめちゃきゅんきゅんしますっ、悶えとニヤニヤが止まりません…!!安室さんと降谷さんの切り替えとかドキドキします…!こんなすてきな小説をありがとうございますっっ!!!!! (2018年6月2日 22時) (レス) id: ba7ef38af0 (このIDを非表示/違反報告)
梨王(プロフ) - 透架さん» ありがとうございます!お楽しみいただけるよう頑張ります( ;∀;) (2018年5月9日 7時) (レス) id: 56e0ef430f (このIDを非表示/違反報告)
梨王(プロフ) - 菜乃さん» 嬉しいお言葉をありがとうございます( ;∀;) 続編スタートしましたのでよろしければお読みください♪ (2018年5月9日 7時) (レス) id: 56e0ef430f (このIDを非表示/違反報告)
透架(プロフ) - 読んでいてすごくドキドキします..!第2シーズンも頑張ってください!!! (2018年5月8日 17時) (レス) id: 2f77a0cff7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:梨王 | 作成日時:2018年4月20日 8時