57:なんで(髭切side) ページ7
(結構戻ります)
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僕たちの可愛い妹が出陣に行ってもう一時間と少し経った。
一人で出陣なんて本当は行かせたくなかった。
でも僕たちの妹は止めても無駄、何がなんでも主に言われた命令には従う。
昔からそういう子だ。
本当は御守りはもっているかい？とか、防具はしっかりとつけたかい？とか色々言ってあげたかったが、彼女は急いだ様子で、でも綺麗な笑顔で僕たちの前を後にした。
『行ってくる』そう一言残して。
君の居なくなった部屋はなんだか寂しいよ。つい昨日まではこの静かさが当たり前だったのに、君が少し居ないとなるとこの静かさがなんか嫌だ。
僕の弟…名前は忘れたけどきっと彼も僕と同じ想いだ。
つる…あの白い着物着た人もなんだか寂しそうな顔してる。
まだ一時間しかたって無いのに心配になる。
Aはまだか、Aはまだかと。
もしかしたら酷い傷を負ってるんじゃないかとか、敵が怖くて泣いてるんじゃないかとか、僕って心配症なのかな。
そんなこんなで更に30分が過ぎた。
そして何やら廊下が騒がしい。
白い着物を着た彼は一目散に廊下へと飛び出して行った。
なぜだかは分からないが。
そしてあとから知ったこと、Aが、僕の可愛い妹が無事に帰って来てくれたと。
でも酷い傷を負っているらしい。
そう聞いて僕達源氏兄弟はAがいるという主の部屋へと急ぎ足で向かった。
でも主の部屋に向かっている途中で主の叫ぶ声。
どうしたんだろう。
そう思いながらも僕達は足を止めずに、前へと足を進めた。
そして階段を上がる。主の部屋へと続く階段だ。
登りきると見えたのは僕の可愛い妹。
でもものすごく酷い傷を負っている。
今すぐにでも手当てをして治してあげたい、今すぐに、抱きしめてよく『頑張ったね』と褒めてあげたい。
だから僕は主の部屋へと自然に足を運ぶ。
でも………なんか、モワンとした何かが僕の中で生まれた。
『大丈夫かい？』
その言葉をAに贈るつもりだったのに……なんでだろう、体が思うように動かない。
Aにじゃなくて主にこの言葉を贈っていた。
そして僕のしたい行動と真逆の行動をとってしまう。
やめてくれ。
やめてくれ。
やめてくれ。
主。今すぐこの霊力を使うのをやめてくれ。
はやくAのところへ行かせてくれ。
『いくら僕の可愛い妹でも今は信じてあげることなんてできないよ。』
そんな酷いことを僕は実の妹に告げる。
しかもいつもの笑顔で。
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◎花丸◎ - 胃腸炎はつらいよさん» 読んでくださりありがとうございました！新しい小説作りましたよ！『嫌だから』というヒプマイと、とうらぶの合作です！良かったら見てください！ (2019年2月5日 11時) (
レス) id: d9e1742b9c (このIDを非表示/違反報告)
胃腸炎はつらいよ - 完結おめでとうございます！良いお話でしたm(__)m◎花丸◎さんの作品をもっと見たくなりました！ (2019年2月5日 9時) (レス) id: 36b893c45a (このIDを非表示/違反報告)
◎花丸◎ - えにさん» 読んでくれてありがとうございました！！その言葉、嘘でも嬉しいです(笑) (2019年1月28日 7時) (レス) id: d9e1742b9c (このIDを非表示/違反報告)
えに - とっても素晴らしい作品でした！多分一番泣きましたｗｗ (2019年1月26日 2時) (レス) id: 59f8b0c9ad (このIDを非表示/違反報告)
◎花丸◎ - 桜龍さん面白いですね(笑)そう言ってくれると嬉しいです！そうですね！お互い頑張りましょう！ (2018年12月9日 12時) (レス) id: d9e1742b9c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：◎花丸◎ | 作成日時：2018年10月20日 9時
