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疑問? ページ12

「おお、今回あの我々学園に入学したのは1人だけか」


「なんでも、ゾム先生が付きっきりで教えたとか」


「ほぉ。でも、あのAが、なぁ」


「学年最下位。よくトップの高校入れましたね」


「いや、そうじゃなくて……お前、知らないのか」


「何がですか?」


「AAは、高校行く気なかったんだよ」









「ふぅ……」


小会議室の前で話される会話は、数日前までここに来ていた彼女の事だった。

何だかんだ言って、3年間この小会議室に通ってくれた彼女が、来年からは来ないのだと思うと少し寂しく思う。



AAが小会議室に来たのは、中1の夏だった。

『……勉強、嫌いなんです。高校、行きたくない…』


そう言うから、テストの点が低いのかと思いきや、むしろ逆で、【社会】以外は90点前後の点数は取っていた。

その時の社会の点数は、中3の数学の点数より酷いもので、むしろ何が合ってたらその点になるのか頭を抱えたほどだ。


「なんで高校行きたくないん?」


『……だって、つまらないじゃないですか』


つまらない。中1にして、やけに世間を達観視しているようやった。

俺は先生じゃないから、勉強を教えることは出来ない。代わりに、Aさんのメンタルケアや、心に貯めた愚痴を引き出すようになった。


『社会、頑張りたい。点数上げたい』

そう言ったのは、ちょうど2年の春。ゾム先生が担任になってすぐだった。




点数を上げるためには、ゾム先生に覚えてもらうには、ゾム先生の特別になるには。

たくさん、たくさん一緒に考えた。


社会の点数も上がって、ゾム先生に覚えてもらって、少しは特別に近い生徒になる頃には、Aさんは明るくなった。

代わりに、社会以外の点数が低くなった。







.

疑問??→←あとがき



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卵の妖精 - 好きです!!!!!!!!!!! (2022年10月10日 16時) (レス) @page13 id: 6ce3260459 (このIDを非表示/違反報告)
百瀬のえる(プロフ) - 伊玖さん» うわーー!ありがとうございます! (2021年4月7日 21時) (レス) id: 90299a5c54 (このIDを非表示/違反報告)
伊玖(プロフ) - 百瀬のえるさん» 軽率に命を救ってしまった……。多分、TwitterのID変えたからですかね。すみません!【@Maguro__writer】で検索して頂ければ大丈夫かと!! (2021年4月7日 8時) (レス) id: bedb32b5c2 (このIDを非表示/違反報告)
百瀬のえる(プロフ) - ありがとうございました、ありがとうございます、ありがとうございます…救われた命がここに。あとTwitter検索しても出てこないです…… (2021年4月7日 2時) (レス) id: 90299a5c54 (このIDを非表示/違反報告)
伊玖(プロフ) - 小茶丸さん» わぁい、ありがとうございます! (2021年3月12日 23時) (レス) id: bedb32b5c2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:伊玖 | 作者ホームページ:***  
作成日時:2021年3月4日 7時

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