これでも先公よ。 (ページ2)

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Lesson01 ページ2

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嘘でしょ。

当日に言うか？

しかも7分前に。

というか

授業もあまり出ず成績あかん子って

そんな子いたっけ。。

そんな子とタイマン張るなんて

心の準備できてないわよ…！

少し緊張しつつ

がらり、と資料室の戸を開けると。

「…うす。」

『…は、』

黒髪

中肉中背

チキンラー〇ンひよこみたいな顔した

男子生徒が一人。

思っていたのと違う展開に

私は拍子抜けした。

(こんな、大人しそうな子が？)

『あ、あなたが、森下くん？』

「…っす。」

授業出てない、って、何があったんだろうか。

思わず詮索しそうになったが。

忘れていた。

私は、今日、デートの約束が入っていたことを。

『はい、今日の補講は〇×。最後に小テストね。』

資料室の真ん中にあるデスク。

彼と向かい合うように腰掛ける。

『…と言いたいところだけど。』

ほら。と言ってテスト用紙とテキストを渡す。

森下くんとやらは「？？？」って顔してる。

ひよこみが凄い。

『補講なんて、だるいでしょ。私もね、今日、急いでるの。』

「…はあ？」

『だから、とっとと終わらせて帰ろ。』

「え、いいんすかそんなんで。テストにならんじゃないですか。」

変なところ真面目ね。

なぜ最初からそうしない。

「…僕はいつだって真面目です。」

『学力が足りないだけ？』

「ちょ、先生それアウトじゃね？」

『それ以前に心の声を読むな！』

やいのやいの

屁理屈の応酬を繰り広げていると

「…こんなに喋ってていいんすか？」

『はっ！よくない！ちょっと！真面目にやんなさいよ！』

「いやいや、先生が話し掛けてくるからじゃないっすか。」

『うっ、』

何だろう。

彼が口にすることはいつだって正しい。

その後、彼はテキストを見ながら

テストの回答用紙を埋めた。

『はい、じゃ今日はこれでおしまい！』

「は？採点しないっすか？」

『あーもう！この真面目くん！！適当にマルしとくから！』

帰った帰った、と手を払う仕草をみて

森下くんはハッと声を上げて笑った。

「…ホントに先生っすか？」

『これでも先公よ。』

答案用紙の隅に記されていたのは。

"楽しかったっす。また来ます"

『来なくて良いわ！！！！！』

☆★01話あとがき

チキン〇ーメンもりした。

20240323 ぱるぱる