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翌朝
私の気は済まなかった。
A
「はあ………」
翔にいはまだ寝てる。寝顔が可愛い。女子の私が羨む顔してるんだもん。ズルいよ翔にい。私達、一応兄妹なのに…
A
「起こそっかな〜」
現在時刻、07:30
今日は日曜日だから学校は休み。
翔にいも疲れてるだろうから、そのまま寝かせておいた。
私は先に起きて、顔を洗いに洗面所へ行った。
鏡を見つめる。
当然、映ってるのは私の顔。
………………似てない。
翔にいと私は全然似てなかった。
いや、似てないっちゃ似てないけど、似てると言えば似てる。よく分かんない(笑)
でも、私達は兄妹だと思って声を掛けられた事がない。
以前、翔にいと私は買い物帰りにスカウトされた。まあ正確に言えばお声掛けして頂いただけなんだけど。
そんとき、何て言われたと思う？
『いやぁ素敵なカップルですね〜』
可笑しくない？
私達兄妹だよ、兄妹！
それが何、今で言うリア充に見えたわけ？
そしたら翔にいが
『そうですか〜、でもまだ学生ですし、丁重にお断りしまーす』
って流して、
『ほら、行くよ？』
って私の手を引いて、
まるで本当のカップルのように振る舞って、その場を去った。
あとで聞いた話、変に兄妹だとか、そういうことは教えない方がいい、って言われた。
まあ納得。でもこの話の要点はそこじゃない。
つまり、他人の目から見て私達は兄妹に見えないって事。
まあ似てない兄弟姉妹は当然いるだろうけど……
結局表面は似てない。
私が鏡を見ながらそんなことを考えていると
翔
「お前さっきから何してんの」
A
「ええっ!?」
翔
「うっそ気付いてなかった？ さっきからずっと面白い百面相見てたんだけど(笑)」
今にも吹き出しそうな翔にいの顔。
A
「……////」
翔
「んで、似てないなぁとかって思った？」
A
「へ？ いや、別にそんなこと……」
翔
「あるでしょ、顔に書いてある(笑)」
A
「………私達、兄妹だよね…？」
翔
「………」
え、なんで黙っちゃうの？
私妹として意味不明な発言だとは思うけど……
翔
「あのさ、本当は、俺ら……………」
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作者名：明音 | 作成日時：2016年9月18日 15時
