191.オレンジ色の光 ページ46
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翔：「さ、どうぞ」
A：「お邪魔します」
初めて入る翔さんの部屋。
私の住む街から3駅離れたところにあるこの３階建てのアパート。
翔さんの部屋は2階の一番端で、狭いって本人は言うけど
男の人が1人で住む分にはちょうどいい広さだと思う。
玄関のすぐ左にキッチンがあり、その奥は洗面所かな？
ダイニングを突き抜けると畳が広がっていて
テーブルやテレビなどがある。
翔さんの後ろを着いて行き、畳の部屋の右隣の部屋に通された。
そこはベッドや本棚、ご飯を食べたりテレビを観たりする以外は
ここで生活しているんだろうな。
ベージュでまとめられたシンプルな部屋だけど翔さんらしい。
翔：「荷物適当に置いて」
一度家に帰り、持ってきたお泊まりセットをベッドの下に置く。
翔：「ね、10分くらいここで待ってて」
そう言って私の返事も待たずにこの部屋の襖を閉じた。
仕方ないから、ベッドに腰掛けて部屋をぐるっと見回す。
本棚に並べられている本は分厚くて難しそうな本もあれば
有名な作家さんが書いてる小説も並べられていた。
あの本、私も持ってるなあ。
最後の最後にあっと予想を覆されるよミステリー小説。
その隣に今度で買おうと思っていた同じ作者の小説が置かれていて
手に取ってページを開く。
夢中になって読んでいたら、おーいと声がして
声がする方を見ると、
翔さんが襖を少しだけ開けその隙間から顔を覗かせていた。
A：「あ、翔さんこれ借りてます」
翔：「あ、うんそれはぜんぜんいいんだけど(笑)
結構呼んだよ？」
A：「えっ！ごめんなさい！」
本を閉じて慌てて立ち上がると、
待った待った！と翔さんが制止する。
首を傾げつつ、とりあえず本をもとの場所に戻して
翔さんに近づくと隙間から腕が見えて
隙間の横にある電気のスイッチをカチッと消した。
部屋全体が真っ暗になり
翔さんの後ろの畳の部屋からオレンジ色の光がゆらゆら揺れている。
逆光で翔さんの表情は暗くて見えないけど
フッと笑った声は聞こえて
襖が全部開かれて右手を引かれ
ケーキの上に立つゆらゆらと1と8の上で揺れる炎の前に座らされた。
A：「しょ、う…さん」
フワッと後ろから私を抱きしめ
私のこめかみに唇を寄せ、誕生日おめでとうって囁いた。
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カレン(プロフ) - せいこさん» 初めまして!気持ちの変化も成長も、櫻井先生のおかげです♪そんなお二人をこれからもよろしくお願いします(^o^)応援ありがとうございます！ (2016年5月3日 11時) (
レス) id: a9e0cca142 (このIDを非表示/違反報告)
カレン(プロフ) - キョロちゃんさん» 初めまして、コメントありがとうございます。これからも翔さん素敵だなって言ってもらえるよう頑張ります(*^^*)第5章もよろしくお願いしますね！ (2016年5月3日 11時) (レス) id: a9e0cca142 (このIDを非表示/違反報告)
せいこ(プロフ) - 初めまして。昨日、今日とで一気に読ませて頂きました。ストーリーといい、登場人物皆んな大好きです。主人公の気持ちの変化、成長していく姿が目に見える様です。大好きなお話です。これからも楽しみに待ってますので、頑張って下さい(*^_^*) (2016年5月2日 19時) (レス) id: 9bbea5e87c (このIDを非表示/違反報告)
キョロちゃん(プロフ) - カレンさんはじめまして。いつも楽しみにしています。私は熊本市内に住んでいます、まだまだ余震も続いているんですが唯一の楽しみになっています。やっぱり翔さん素敵ですよね。是非続きも楽しみにしています。 (2016年4月25日 6時) (レス) id: ad68473bef (このIDを非表示/違反報告)
カレン(プロフ) - さくさん» それは本当によかったです。これぐらいのことしかできない無能な私ですが、さくさんのように楽しんでいただけているなら、嬉しいです。早く平穏な日々が取り戻せることを祈っています。そして、より被災地の方々が楽しめるようなお話をお届けできたらなと思います。 (2016年4月18日 20時) (レス) id: a9e0cca142 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カレン
| 作成日時：2016年3月17日 9時
