176.教卓の前 ページ31
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夏休みが終わり、学校が始まった。
久しぶりに会うクラスメイト達は
髪の色が明るくなってたり、暗くなってたり、焼けていたり。
始業式の長い長い校長先生の話を聞いて、
席どこだっけなーっという声を聞きながら自分の席に着く。
文化祭まであと2週間。
来週からはクラスの出し物である
焼きそばのテントなどの準備が始まる。
ファッションはもう、ラストパートで
確認や全体の通しをするくらい。
あとは、机でランウェイを作ったり。
受験生ということを忘れて
みんな最後の文化祭に真っしぐら。
一度職員室に戻った翔さんが
名簿やプリントなどを持って教室に入ってきた。
長袖のワイシャツを暑そうに袖を折って連絡事項を話し始める。
付き合って、気づいたこと。
学校ではしっかりした先生だけど
先生じゃない翔さんが見せる甘えた態度。
いつもは完璧なのに、たまに抜けていて。
口調も、私に対して砕けたものに変わっていった。
きっと、それは翔さんの素であろう。
翔：「休み時間までまだ時間あるから席替えしようか(笑)」
「やっとかよ！」
教卓の前の男子生徒が翔さんに言う。
翔：「教卓の前って、特等席だぞ(笑)
成績があがるはずなのに、あれお前は……ねぇ？」
「先生言わないで！」
教室にクスクスと笑い声で賑わう。
ふと、窓の外に視線を向けると
木は綺麗な緑からところどころ黄土色の葉も混じり始めていた。
少しずつ変わっていく木をこの席から見るのが好きだったのに
変わってしまうのが残念。
翔さんが黒板に席を書いて
そこに適当に1〜40の数字を当てはめていく。
クジを窓側から順に引いてと言われて
私を含む窓側の人たちが立ってクジを引きに行き
四つ折りにされた紙を開くと21と書かれていた。
柚子：「え、A教卓の前じゃん(笑)」
柚子が私の番号を覗き込みそう言う。
翔：「大野が教卓の前？」
A：「あ、はい」
翔：「21は大野…っと」
順に番号を消して名前を書いていく。
柚子はほぼ真ん中の席みたい。
どんどん引いてって、かずの番が回ってきた。
和也：「ぜってぇ一番後ろ引く」
かずが引く頃にはもう、一番後ろは２席しか空いていない。
廊下側の一番後ろか、真ん中の列の一番後ろか。
和也：「おりゃっ！」
乱暴に引き抜いた紙。翔さんがその紙を覗き込む。
翔：「はい、大野の隣〜(笑)」
和也：「席変わんねぇ！」
・
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カレン(プロフ) - せいこさん» 初めまして!気持ちの変化も成長も、櫻井先生のおかげです♪そんなお二人をこれからもよろしくお願いします(^o^)応援ありがとうございます！ (2016年5月3日 11時) (
レス) id: a9e0cca142 (このIDを非表示/違反報告)
カレン(プロフ) - キョロちゃんさん» 初めまして、コメントありがとうございます。これからも翔さん素敵だなって言ってもらえるよう頑張ります(*^^*)第5章もよろしくお願いしますね！ (2016年5月3日 11時) (レス) id: a9e0cca142 (このIDを非表示/違反報告)
せいこ(プロフ) - 初めまして。昨日、今日とで一気に読ませて頂きました。ストーリーといい、登場人物皆んな大好きです。主人公の気持ちの変化、成長していく姿が目に見える様です。大好きなお話です。これからも楽しみに待ってますので、頑張って下さい(*^_^*) (2016年5月2日 19時) (レス) id: 9bbea5e87c (このIDを非表示/違反報告)
キョロちゃん(プロフ) - カレンさんはじめまして。いつも楽しみにしています。私は熊本市内に住んでいます、まだまだ余震も続いているんですが唯一の楽しみになっています。やっぱり翔さん素敵ですよね。是非続きも楽しみにしています。 (2016年4月25日 6時) (レス) id: ad68473bef (このIDを非表示/違反報告)
カレン(プロフ) - さくさん» それは本当によかったです。これぐらいのことしかできない無能な私ですが、さくさんのように楽しんでいただけているなら、嬉しいです。早く平穏な日々が取り戻せることを祈っています。そして、より被災地の方々が楽しめるようなお話をお届けできたらなと思います。 (2016年4月18日 20時) (レス) id: a9e0cca142 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カレン
| 作成日時：2016年3月17日 9時
