163.寄り添いたい ページ18
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翔：「そういえば、俺がお前の家で見た写真に
まぁくん写ってるやつあるだろ？」
ひまわり畑を真っ直ぐ行ったところにある広場の真ん中に
大きな噴水があって、その縁に腰掛けて
翔さんが買ってきてくれたカフェオレを飲んでいた。
ふと、360°に広がるひまわりを翔さんは眺めながら
嫌味でもなく、妬むわけでもなく、責めるわけでもなく私に聞く。
A：「バーベキューの？」
翔：「そう、智くんも一緒に写ってるの」
どうして、この話を？
翔：「あの写真のまぁくんって、ひまわりみたいに笑うんだね」
A：「…はい」
翔：「どんな、人だった？」
A：「え？」
ひまわりに向けていた視線を私に移して
大きな目と私の目が合う。
どうして？
どうしてそんなことを聞くの？
翔：「知りたいよ。
Aが大切だった人のこと」
きっと、翔さんから見る私は
すごく困った顔をしているんだろう。
翔さんのカフェラテを持っていない手が伸びて
私の頬を包み、親指の腹で目の下を撫でる。
翔：「Aにとって、まぁくんはかけがえのない人だろう？」
ゆっくりと穏やかに話す翔さんとは対照に
私はその問いかけに強張って頷いた。
翔：「だったら、俺はまぁくんに感謝しないといけない」
A：「感謝…？」
翔：「ん。
俺がまだAと出会う前、支えてくれてありがとうって」
スッと手が頬から離れて、その手が翔さんの膝上に戻る。
翔：「生きてる頃に、会ってみたかったな」
ぼんやりと空を見上げてそう嘆く。
翔：「楽しいことが起きるように笑う。
そんな考えを持つ彼に、会ってみたかった。」
A：「…まぁくんがそう言ったって私話しましたっけ？」
二者面談したとき、
一番をとる理由についての行き先を話したことはあったけど
まぁくんだと言ったことがあっただろうか。
翔：「いいや？
でも、あの写真を見ればわかるよ」
翔さんは初めはお母さんかと思ったけどね、と言って笑った。
翔：「俺に気を使って無理にまぁくんへの想いに蓋を閉めなくてい。
今Aが好きなのは俺だってことはちゃんとわかってる。
Aの経験した気持ちは俺は一生わかることはないと思うけど
せめて、寄り添いたい。」
まぁくんのことを何も話さない私は
翔さんを逆に不安にさせてたのかもしれない。
聞いてくれますか？
まぁくんがどんな人だったか。
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カレン(プロフ) - せいこさん» 初めまして!気持ちの変化も成長も、櫻井先生のおかげです♪そんなお二人をこれからもよろしくお願いします(^o^)応援ありがとうございます！ (2016年5月3日 11時) (
レス) id: a9e0cca142 (このIDを非表示/違反報告)
カレン(プロフ) - キョロちゃんさん» 初めまして、コメントありがとうございます。これからも翔さん素敵だなって言ってもらえるよう頑張ります(*^^*)第5章もよろしくお願いしますね！ (2016年5月3日 11時) (レス) id: a9e0cca142 (このIDを非表示/違反報告)
せいこ(プロフ) - 初めまして。昨日、今日とで一気に読ませて頂きました。ストーリーといい、登場人物皆んな大好きです。主人公の気持ちの変化、成長していく姿が目に見える様です。大好きなお話です。これからも楽しみに待ってますので、頑張って下さい(*^_^*) (2016年5月2日 19時) (レス) id: 9bbea5e87c (このIDを非表示/違反報告)
キョロちゃん(プロフ) - カレンさんはじめまして。いつも楽しみにしています。私は熊本市内に住んでいます、まだまだ余震も続いているんですが唯一の楽しみになっています。やっぱり翔さん素敵ですよね。是非続きも楽しみにしています。 (2016年4月25日 6時) (レス) id: ad68473bef (このIDを非表示/違反報告)
カレン(プロフ) - さくさん» それは本当によかったです。これぐらいのことしかできない無能な私ですが、さくさんのように楽しんでいただけているなら、嬉しいです。早く平穏な日々が取り戻せることを祈っています。そして、より被災地の方々が楽しめるようなお話をお届けできたらなと思います。 (2016年4月18日 20時) (レス) id: a9e0cca142 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カレン
| 作成日時：2016年3月17日 9時
