サキュバス (ページ5)

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case.1 ページ5

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『ご飯、ご飯… うふふ』

「そんなに嬉しいか？」

『人間って、三食有りつける有難み感じてないよね？それって至極簡単に手に入るからでしょ？ ……本当にもったいないよね〜…… こんな幸せな事を実感出来ないまま死ぬんだもん』

洋平が考えてる

本当にそう思うんだよね

食欲と性欲って人からは切っても切れない事

それを同時に、しかも快楽も何倍にもなるのに、サキュバスにしか体感出来ないんだもん

「でも、危ない目に合ってるだろ」

『今は洋平が居る』

「今はな」

『 …ありがとう』

「はぁ… 怒る気なくなるわ」

『怒る気だったの！？』

「あん時のAの顔、忘れらんねぇんだよ
……もうあんな顔見たくない」

頬に触れながら寂しい顔で言われる

襲われた時に一番に助けてくれたのは洋平

その後に花道たちも来てくれたけど、ボロボロになった私を見たのは洋平だけだった

心と身体は傷ついても食事は貰えた

そんな複雑な気持ち

『気をつける』

「腹が減ったら言えよ？」

『ずっと減ってる』

「だったら、ずっとやるよ」

この満たされない渇きが何か分からない

それでも精子が貰えれば一時的には満たされる

『キスして』

「たくさんしてやる」

何でも聞いてくれる洋平

それでもセックスをしたことはないの

大切に思ってくれてるのかどうでもいい存在なのか、深くは分からないけど、もういいや

ご飯のことで何も考えられなくなる

『ん、おいひ… んむっ』

「それ、きもちい… 」

『ここ？ …っ、ん、ふふ』

そこを舐め上げるとまた溢れる

嬉しくなって笑みが溢れると頭を撫でられる

快感に歪む顔が大好き

時々漏れる声が大好き

全てが興奮材料になって昂って仕方ない

「出す、ぞ…っ」

『ん、ちょうらい… んん』

喉の奥に流れ込む精子が気持ちいい

食欲が満たされてく感覚で全身がビリビリする

余すこと無く飲み込んで口を離す

『ん、美味しかった』

「本当に美味いもんに見えるな」

『私にとってはご馳走だよ』

「それは良かった」

抱きしめられると少し困惑する

ご飯を貰う為以外でこういう行為の意味が分からない

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