case.6 ページ27
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沢北 side
……はっ!
夢?
妙にスッキリした感じと倦怠感
『 おはよっ 』
「 あ、おはよう 」
やっぱり息子が反応してしまう
夢だったのか…
こんな可愛い子が俺の部屋に来るわけないもんな
夢で会ってたから親近感を抱くだけで、早くも出来た友立ちと話してる姿を遠い目で見る
部室で準備してるとAちゃんが入ってきた
「 あ、着替え中… え 」
『 ねぇ、分かってるんじゃないの? 』
目が赤くなったAちゃんに驚く
甘い匂いに頭がおかしくなりそうだ
「 何のこと? 」
『 昨日のこと夢だと思う? 』
マジでどういう事だよ
なんで俺の夢のこと知ってんだよ
この挑発するような誘惑するような雰囲気は何だ
……生唾を飲み込んで全てを耐える
『 私、栄治に会いに来たのになぁ 』
舌なめずりするAちゃんに魅了される
肩に手を置かれたまま交わされる会話に混乱しつつ、何故か分からないけど唇が磁石みたいに近付く
"ガラッ"
深 「 Aちゃんだピョン 」
『 ……荷物取りに来たんです、失礼します 』
咄嗟に離れた俺を睨みながら出てった
深 「 邪魔したピョン 」
「 いや、助かりました 」
深 「 せっかくの二人きりだったピョン 」
「 あはは、緊張するじゃないッスか 」
深 「 そうかピョン 」
頭がぐちゃぐちゃだ
昨日のは夢じゃなかったのか?
会いに来たって一体どういう意味だ?
部活に集中出来ねぇ
『 一緒に帰ってもいい? 』
「 んなっ…/// 」
こんな可愛い子と二人きりで!?
しかも、あんな事しちゃってんだろ?
さっき見たAちゃんの目が忘れらんない
……俺、殺されたりしないよな?
「 いいよ 」
『 外で待ってるね 』
周りが騒ついてるが、耳に入らない
Aちゃんと話す度に目に声に匂いに仕草に嵌ってしまうくらい落とされてく
微笑む顔にすら胸が強く締め付けられるみたいだ
『 夢で私にたくさん会わなかった? 』
「 え? 」
『 半年くらい会ってたはずだけどな 』
「 夢では、な 」
『 昨日のも夢なの? 』
「 夢… だろ? 」
Aちゃんが何を言いたいか分からない
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作者名:さとみ | 作成日時:2022年12月24日 23時