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アイスを買って、外のベンチに座って一緒に食べてるだけなのに、私にとってはすごく幸せ
『 ねぇ、先生彼女いる? 』
私の突拍子もない質問に驚いてる
「 いない… けど…? 」
心の中でガッツポーズをした
いないってことは私にもチャンスがある!
脳内で先生とのデートを妄想してふわふわとお花畑になっていると、手にひんやりとした感覚が……
「 零れとるで! 」
『 あっ! 』
一気に現実に引き戻された
しゅんとする私を見て笑う先生
「 ドジなんやね 」
『 いつもはこんなんじゃない… 』
「 そかそか 」
まだ笑いながら頭を撫でられた
少し寂しくなった
子ども扱いされてるんだなって
それからも補習に付き合ってくれる先生
褒められたくて一生懸命頑張ってたら、友だちは馬鹿にしてたのに、徐々に私の本気が通じたのか応援してくれるようになって素直に嬉しかった
「 先生とどうよ? 」
「 ちょっとは進展した? 」
『 彼女は居ないらしい! 』
「 ……え? 」
『 え? 』
「 そんだけ? 」
「 あんたってそんな慎ましい子だった? 」
『 ちょっと! どういうこと?! 』
「 ま、補習頑張りな 」
私のイメージって何?
「 ───────天真爛漫って感じかな? 」
先生に聞くとそう言われた
褒められてる?
「 僕の授業もニコニコしててくれるしね 」
そ、それは… 先生だから…
「 悪いイメージはないよ? 」
『 本当? 』
「 うん 」
『 じゃあさ!じゃあさ! 彼女としてはどう? 』
「 え… 」
あ…
しまった…
先生と生徒じゃ駄目だよね
『 間違った! ごめん! 忘れて! 』
バッグから教科書とノートを取り出して、補習を始める準備をして話を逸らしてみた
…………ちょっと心が痛い
何もなかったかのように黒板に向かう先生
いつもの背中なのに、いつもより遠く感じてしまうのは、きっと私の勘違いなんだろう
先生はどんな子が好きなんだろう
先生は好きな子にどんな顔をするんだろう
先生に好きって言われたら嬉しいだろうな
先生は……
そんなことを考えてたら補習が終わってしまった
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さとみ(プロフ) - なっとう。さん» う、うわぁ… 嬉しすぎますぅ😂💕 ありがとうございます! (6月25日 1時) (レス) id: 562f4fc689 (このIDを非表示/違反報告)
なっとう。(プロフ) - す、好きです〜!めちゃめちゃ面白いし、本当に天才!応援してます! (6月23日 22時) (レス) id: f9924e37b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さとみ | 作成日時:2023年3月9日 23時