甘 い 恋 と 重 い 愛

先 生 と 生 徒 ( 氷織 ) ページ21

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──────私の学校に教育実習で訪れた先生は関西弁を喋る可愛くて柔らかい雰囲気の人だった









一目惚れをした私








授業も真面目に聞いたことないし、体育だってサボりまくってたのに、先生に好かれる為に頑張ってみることにしたのは、つい3日前のこと………








「 A？ ……A！ 」


『 ぅえ？！ 』



「 あんた授業頑張るって言ってなかった？ 」








危ない… 授業中に寝落ちするとこだった…


三日坊主ってコレか




良かったぁ〜…


国語の時間ならギリ








「 全授業じゃなくて先生の時だけでも良くない？ 」



『 他の先生からの評判聞いちゃうかもじゃん 』




「 それなら手遅れっしょ 」



『 いや、今からでも間に合う！ 』















──────補習だ 」




『 え？ 』







赤点取りすぎて補習……？



嘘でしょ







「 馬鹿は2日じゃ直んないって 」



「 真面目キャラでもないっしょ？ 」


「 補習なんて無視して遊び行こ 」








私の友だちって良い子ばっかり… あぁ、涙が…







「 Aちゃん？ 」




『 え！ 先生！ 何で！？ 』



「 日本史の補習やろ？ 」




『 はい… 』




「 僕が手伝うよ 」








先生の言葉で私のお友だちはみんなウインクとガッツポーズをして逃げるように出てってしまった





二人きりにしてくれたんだ








馬鹿でよかったぁぁああぁぁあぁああ…っ！









「 日本史、苦手なん？ 」



『 先生が教えてくれるなら好き！ 』




「 じゃあ、頑張ってみよか？ 」




『 はい！ 』









ここから私のハッピーライフが…♡








「 鎌倉幕府が… 」

「 征夷大将軍に… 」

「 承久の乱… 」





何言ってるか分からなくなってきた


夏休み中に先生の顔を眺めてるだけで幸せだと思ってたのに、意外と詰め込まれて…… あぁ…









「 ……終わったらアイス買いに行く？ 」



『 え！ 行く！ 行きます！ 』


「 じゃあ、それまでに鎌倉時代やっちゃおうか 」




『 ふぁ〜い 』







" 先生と一緒なら苦じゃない "


そう自分をマインドコントロールする





せっかく二人きりの空間なのに、歴史を饒舌に語る先生に置いていかれる気がする




あんなに可愛い顔してるのに…


先生になるなんてもったいないよぉ…








「 Aちゃん？ 」



『 はい！？ 』



「 アイス、行こか？ 」








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