4話 ページ6
校門まで小走りで戻ると、先ほど殴られていた男子が向かって来ていた。頬の1発以外に大きな怪我は無さそうだ。
「大丈夫だっ…」
「なんであんなことしたんですか？」
「ん？」
キレ気味の声で言われてめちゃくちゃ動揺してしまった。俺の身を案じてくれてる訳では無さそう。ただただ怖い。
「はぁ…」
怒りに震えたため息をつかれる。
苛ついた様子で俺のジャケットの首元を後ろから乱暴に掴み、ずるずると引きずっていく。
混乱している俺はただ人形のように引きずられていくだけ。訳が分からないから仕方ない。悪いことしたかな？勝手に入ったから？でも最終的に先生から許可は貰ったからね？
「え？なんで？」
ほぼ思考停止している時って思っていることが口から出るんだ〜。
身体を放り投げられると、倉庫裏の壁に胸ぐらを掴まれ押しつけられる。
それから俺の顔のすぐ横の壁をドンと叩いた。
こんなものは壁ドンではない。カツアゲとかされるときのヤツ。
「ヒェ…」
口から情けない声が漏れた。イケメンの顔をこんな間近で見る機会はこれが最後なんだろうな。しかもこんな怒ってるイケメンの。
彼のさらさらした黒髪が、時折頬をかすめていく。その度、こんな爽やかな春に冷や汗が全身から滲み出る。
「なんで止めたんですか？良いところだったのに」
良いところ？やっぱり同意の上に喧嘩をしていたという事なのだろうか？
声は爽やかなのに、重く響く感覚。耳を極小の鈍器で殴られている気分だ。
「ほら…平手打ちされる音が聞こえたので…ね？助けた方が良いかなと…怪我したらダメだなと…おもっ…て…」
正解がわからない！どうしたら命までは勘弁してもらえるんだ！ストレス！ストレスフル！
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三温糖(プロフ) - ゆうちゃんさん» 偶然ですね〜！変なキャラに書いてますが…こちらこそありがとうございます！ (2021年4月2日 17時) (
レス) id: 02a307f0ab (このIDを非表示/違反報告)
ゆうちゃん(プロフ) - なんだと？颯斗とは私の好きな人の名前じゃないか！めっちゃいいですありがとうございます (2021年3月12日 15時) (レス) id: a4d6139af1 (このIDを非表示/違反報告)
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