1話 ページ2
三ツ谷side
朝。カーテンの隙間から覗く光は、部屋の埃をキラキラと照らし、眩しいくらいに輝いている。
あー…朝か。
ぐ、と布団の中で伸びを1つ。ぐしゃぐしゃに髪を掻き回してから、漸く足をベッドの外へ出す。
ルナマナが起きる前に着替えて、朝食を作って、2人の着替えを手伝って、3人で家を出てから。俺は行く所が有る。
アイツが朝に起きている時なんてない。アイツが学校を遅刻したら、俺が怒られるのはいい加減辞めて欲しい。
____________
Aside
____ガチャ
いつも、三ツ谷くんが来た時のドアが開いた音で起きる。起きた時に一番最初に見る顔が、大嫌いな自分でも、もう居ない両親でもなくて、三ツ谷くんって言うのが、この上なく幸せなんだ。
「オイAー、起きろー」
む、その慣れた様な声掛けは何だ。今日はルナマナちゃんが機嫌悪かったのかな?
「起きてる〜」
適当に返事をすると、近づいてくる三ツ谷くんの足音がする。
足音が大きくなったら止まったから、多分近くに居るんだろう。
「嘘つけ。」
今日はどうやって起こすんだろう、そんな事思ってたら、どうやら天罰が下ったようで、
____バサッ
「うぇ!?」
布団を思いっきり剥がされた。
なんで!?今までこんな乱暴に起こさなかったのに…
「思ったより遅くなった。」
その言葉を聞いて安心する。なんだ、怒ってた訳じゃないんだ。
三ツ谷くんは時間は守りたい派の人らしくて、少しなら良いんだけど、あまりに遅れると少し、ほんのすこーし、怒っちゃうんだ。
「早くしろ」
やだー、三ツ谷くんては強引♡
なんて冗談を飛ばすと、結構マジな顔で、お前それ辞めろ。と言われたから、Aちゃんショック。
「朝飯作るから、1人で着替えられるよな」
全く、三ツ谷くんは俺を何歳だと思っているんだ。着替えくらい、1人でもできる。
だからと言って、朝ごはんは食べたくないな…
「ふぁーい」
また適当な返事を返して、パジャマ替わりのTシャツを脱ぎながらクローゼット迄歩くんだけど、三ツ谷くんはこれを見ると、せめて見えないところで着替えろよ!って言われる。
なんで?
取り敢えず着替えるけど、朝ご飯の良い匂いがしたとて、其れを口に含もうとは思えない。
一通り着替え終わった所で、三ツ谷くんから声が掛かる。
「終わったか?」
勿論。バッチリだよ、三ツ谷くん!
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夜☽ - 更新待ってます‼めちゃめちゃ面白いです‼ (2022年7月12日 21時) (レス) @page11 id: 3cb0863b99 (このIDを非表示/違反報告)
陽刀 - 半間くんと三ツ谷くんが好きな私にとっては最高の作品です!!ありがとうございます✨ (2021年12月18日 12時) (レス) @page11 id: 993e8c0062 (このIDを非表示/違反報告)
マル(プロフ) - ただの比喩表現でしたが、解りにくいのであれば訂正致します。「アキラ」様、御指摘ありがとうございました。 (2021年11月6日 8時) (レス) id: f6d415ee64 (このIDを非表示/違反報告)
アキラ(プロフ) - Googleで調べたらまつげ3cm(以上)は長すぎやからせめて2cmとかにした方が良いと思います。 (2021年11月4日 22時) (レス) @page1 id: 4a69971f38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:マル | 作成日時:2021年8月25日 18時