笑っていて ページ44
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ドスの効いた大橋くんの声に短い悲鳴を上げたスタッフさんが 、怯えた顔をして走り去っていった 。
「 … 、おおはし 、くん 。」
それでも尚 、まだ私に背を向けたままの大橋くんを躊躇いがちに呼ぶと 、くるりと振り返ってはふにゃっと笑う 。
和 「 ん〜 ？ どしたんA 。」
「 どしたんてこっちのセリフやねんけど 、！ なんで ？ なんでここおるん 、」
和 「 A 。」
治まったはずの驚きは大橋くんの顔を見ると再び溢れてきて 、浮かんだ言葉を全て並べていると 、わたしの言葉が止まるのを待たずに大橋くんが抱きついてきた 。
ボサボサの髪でメガネのままで 、香水の匂いはせず柔軟剤の優しい香りを纏って 。
和 「 よう頑張ったなぁ 。ちゃんと断ってえらいやんか 。頑張って言ってくれてありがとう 。」
それでこんなに優しい言葉をかけられて 、安心しないわけがない 。
「 … っう 、おおはしくん〜〜 、きてくれてありがとう 、っ 。」
和 「 あひゃひゃ 、泣いてもうたん ？ 怖かったなぁ 、頑張った頑張った 。」
涙でぐちゃぐちゃになったわたしの顔を見て 、もっとぎゅっとわたしを抱きしめてぽんぽんと頭を撫でる 。その手つきが 、あまりにも優しい 。
和 「 … Aごめんな 、俺がいらんこと言うたから 、Aのこと頑張らせすぎたな 。」
抱きしめる腕を緩めてそう言った大橋くんの表情は後悔で溢れていた 。
「 違う 、謝らんといて 、大橋くんなんにも悪くない 。」
まだ幼かったあの頃のわたしには 、アイドルになる 、という目標だけで頑張り続けるのは難しかった 。
難しい振り付けを覚えられた時 。なかなかうまく歌えなかったパートを上手に歌えるようになった時 。Aすごいやん 、って大橋くんが笑ってくれるのが嬉しくて頑張ってたこと 、きっと本人は知らない 。
「 わたしが甘えてた 。強い口調で言うの怖かっただけ 。… ごめんなさい 。」
悲しそうな顔をしないでほしいのは 、笑っていてほしいのは 、
和 「 … ふ 、Aも謝らんといてよ 、あとそんな顔せえへんの 。笑った顔のが可愛いねんから 。」
今も昔も 、わたしも大橋くんも 、一緒なのだ 。
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irie0409(プロフ) - 酢飯さん» 把握なさってましたか！余計なお世話でしたね(；▽；)これからも作品楽しみにしています✨ (7月26日 14時) (
レス) id: ab68caf9ef (このIDを非表示/違反報告)
酢飯(プロフ) - irie0409さん» ご報告ありがとうございます〜😭転載は幾度となくされてきましたが放置していても問題なさそうだったので、ほっとこうと思います！！ほんとうにありがとうございます🙇🏻 (7月26日 13時) (レス) id: bdf2bf0792 (このIDを非表示/違反報告)
irie0409(プロフ) - 酢飯さん» お返事ありがとうございます！プリ小説にこちらの作品とレモンスカッシュが転載されているようです(◞‸◟) (7月25日 16時) (レス) id: ab68caf9ef (このIDを非表示/違反報告)
酢飯(プロフ) - irie0409さん» コメントありがとうございます！他の作品にも目を向けていただけてうれしいです（ ; ; ）いえ、ここしか使っていません！ (7月23日 2時) (レス) id: bdf2bf0792 (このIDを非表示/違反報告)
酢飯(プロフ) - ちょれぎさらだぐりーんさん» コメントありがとうございます！嬉しいです〜しっぽぶんぶん降ってるのめっちゃ想像できますよねわかります（ ; ; ） (7月23日 2時) (レス) id: bdf2bf0792 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：酢飯
| 作成日時：2022年4月2日 0時
