他人事ではない ページ41
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その日私にしては珍しく寝坊してしまって 、遅刻するかしないかのギリギリの時間だった 。突然りゅちぇからかかってきた電話もこれまたイレギュラーで 、
流 〔 ちょっ 、Aちゃん ！？ はよ学校来て ！！ 〕
朝特有の眠たげな声は聞こえてこず 、代わりに私の耳に伝わったのはやけに焦っているらしい緊迫感のあるりゅちぇの声だった 。
「 え 、どうしたん ？ 」
流 〔 細かいことはいいから ！ とにかくやばいことになってる 、学校の中入らんと着いたらまた電話して ！！ 〕
「 りゅちぇちょっと待っ … 、切れた … 。」
状況が全くわからないまま通話は一方的に切られてドアノブを握ったまま首を傾げる 。
… やばいことって 、何 。
胸騒ぎと朝礼までのタイムリミットに襲われながら 、学校までの道を急いだ 。
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チャイムとほぼ同時に駆け込んだ教室の中の様子にはゾッとした 。
「 … っ 、なに 、… 。」
全員が一斉に私の方を向いて 、まるで私は見せ物みたいにたくさんの目が興味を示している 。縋るようにりゅちぇの方を見ると 、眉を下げた表情で両手には溢れそうなほど大量に紙を抱えていた 。
流 「 、あ … ！ 」
はらりとその手から紙が何枚か落ちて 、焦ったりゅちぇがそれを拾おうとしゃがむと両手の紙がバサーッとほとんど床に落ちてしまった 。りゅちぇの方へ歩いていた私の元まで滑ってきた紙を拾い上げる 。
「 、これ … 。」
それは 、ユニバのゲート前で笑って喋っている私と謙杜の盗撮写真 。
流 「 Aちゃんごめん 、校内の壁全体に貼られとって 、結構回収してんけどそれでもまだ … 。」
校内の壁全体ってそれ何枚くらいになるんやろ 。なんて 、申し訳なさそうに説明するりゅちぇの声を聞いて床にばら撒かれた紙を一緒に拾いながら 、他人事みたいに考えていた 。
〈 ちょっと小鳥遊さん 。〉
何百枚って印刷して校内中に貼り付けて回って 。それだけの労力と時間を費やすほどの 、悪意を持った人物がいるらしい 。
〈 長尾くんとどういう関係かちゃんと説明してもらえる ？ 〉
しゃがんだまま見上げた女子生徒は 、うちのクラスでもとびきり過激なあの３人のファン 。今にも血管がピキピキと浮き上がりそうな表情に 、ようやく他人事ではないことを自覚する 。
… やばい 、過激ファンに殺される 。
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酢飯(プロフ) - みかんさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけると本当に話を練ってるかいがありますうれしいです（ ; ; ）今パート2の準備中ですので更新少々お待ちください！！！ (2023年1月18日 16時) (
レス) id: bdf2bf0792 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - お話がとっても面白くていつも更新楽しみにしてます！❤︎ (2023年1月12日 0時) (レス) @page49 id: d0215ee9fd (このIDを非表示/違反報告)
酢飯(プロフ) - 赤身さん» コメントありがとうございます！嬉しいです〜サクサク更新できるよう頑張ります！！ (2022年8月26日 4時) (レス) @page6 id: bdf2bf0792 (このIDを非表示/違反報告)
赤身 - 最高です！更新楽しみにしてます！ (2022年8月25日 8時) (レス) @page13 id: 7933e3d246 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：酢飯
| 作成日時：2022年8月23日 15時
