覚悟しとき ページ14
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謙 「 … ふ 、小鳥遊さん 。」
長尾くんはどう返してくるか 、と彼の様子を見ているとなぜか急に笑い出すから 、少し困惑 。
「 … はい 。」
謙 「 年上しか好きにならへんからって 、自分だけが高みの見物できる立場に居れると思わんといてや 。」
「 … え ？ 」
にい 、と口角を片方だけ上げて妖しげに笑った長尾くんに 、息をするのを一瞬忘れてしまいそうになった 。その表情があまりにも美しかった 。
謙 「 俺やって 、」
３歩分ほどあった距離を 、何の迷いもなくずんずん進んでくる彼に思わず半歩引いてしまう 。
「 、っえ 、なに 、」
何かされる 、と身構えて顔の前に出した右腕を 、長尾くんはパッと掴んで顔の前から退け 、こっちをまっすぐ見つめてきた 。
謙 「 女の子大っ嫌いねん 。簡単に落とせると思わんといてや 。」
ああ 、そうだ 。彼は確かに女の子が嫌いらしい 。妖美に見えたあの笑みもこの近さで見れば引き攣っているし 、私の腕を掴んだ彼の手は少し震えている 。
「 … じゃあお互いハンデ持ちでとんとんってこと 。」
謙 「 、うわっ ！ 」
道枝くんの時といい今といい 、従え 、と言われると素直に従いたくなくなってしまうのは多分私の悪い癖だ 。
右腕をぐっと後ろに引けば私の腕を掴んだままの長尾くんも一緒に引き寄せられて 、彼の綺麗な顔面が鼻の先に 。目を白黒させて口をぱくぱく動かしている長尾くんに一気に勝ち誇った気分になる 。
「 … 落としたその日には思いっきり振ってあげるから 、覚悟しとき 。」
一泡吹かせてやった 、と今度は私が意地悪に笑って見せた 。
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昼休みが終わる直前に教室に戻ってくると 、やっと学校に来たらしいりゅちぇが机の上にリュックを置いたままで携帯をいじっていた 。
流 「 おはよ〜 … ちょそんな睨まんといてや 、ごめんて昼休み1人にして ！ はいお菓子あげる 。」
と言って渡してきたのはポッキー 。箱には 、ごめんね ♡ なんて書かれているから怒ることも出来ない 。
「 … はぁ〜〜〜〜〜 。」
流 「 何 、なんかあったん 。」
「 なんかあったどころの騒ぎじゃない … やばい事になった 。」
りゅちぇがおってくれたら 、教室から1歩も出ることなく長尾くんに会うことにもならんかってんけどな ！！！
なんて鬱憤は 、盛大なため息に乗せて全て吐き出した 。
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酢飯(プロフ) - みかんさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけると本当に話を練ってるかいがありますうれしいです（ ; ; ）今パート2の準備中ですので更新少々お待ちください！！！ (2023年1月18日 16時) (
レス) id: bdf2bf0792 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - お話がとっても面白くていつも更新楽しみにしてます！❤︎ (2023年1月12日 0時) (レス) @page49 id: d0215ee9fd (このIDを非表示/違反報告)
酢飯(プロフ) - 赤身さん» コメントありがとうございます！嬉しいです〜サクサク更新できるよう頑張ります！！ (2022年8月26日 4時) (レス) @page6 id: bdf2bf0792 (このIDを非表示/違反報告)
赤身 - 最高です！更新楽しみにしてます！ (2022年8月25日 8時) (レス) @page13 id: 7933e3d246 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：酢飯
| 作成日時：2022年8月23日 15時
