10話×羞恥 ページ12
「ぁ、あのえっと…それは、」
目を泳がせて私が戸惑うと目の前の彼はわかり易くまた機嫌を悪くした。
低い声で「は？」と言った彼の目は冷たくて思わず息を呑んでしまうほど怖かった。
「できないの？何で？本当に俺のこと好きなの？」
「す、すきです…だから…！皆には、手を」
「…………五月蝿いなぁ。」
舌打ちをした彼は覆いかぶさる様に私の上に乗って、 頬をぐっと強く掴んだ。
消されてしまう、そう思った私は涙を流して情けない声を出した。
「っ、…うぅ、ﾋｯｸ、」
「泣いてンだ。かーわい。」
涙でぼやけた視界に写る彼は三日月の様な形をした口をそっと私に近付けた。
口に接吻されてしまう、と顔を逸らそうとしたけれど頬を掴まれてるからかびくとも動かない。
「じっとしてろよ…お前の初めては俺のモノなんだから。そうだろ？」
「っ、！」
目をぎゅっと瞑り、堅く結んだ唇にはザラザラとした感覚が襲った。
きっと彼の乾燥体質によるものだと思うと余計接吻されていると感覚が伝わってきて寒気がした。
「くち、開けて」
「っ、」
「早く」
開けてしまったらきっと、。
私はそれだけは嫌だと歯を食いしばる様にして口を噤み続けた。
すると、
「はー…」
大きなため息と共に唇の感覚は薄れていき、体に乗っていた重圧感も軽くなっていった。
安心してほっと息をつくとギロりと此方を凄い形相で睨んだ彼は頭を掻きながら近くにあったリモコンに手を伸ばした。
「お前。ずーっと雄英庇ってるけどさあ…無駄なんだよね、ぶっちゃけ。」
「へ、」
プツン、と電源が点く音と共にテレビ特有の賑わった音が聞こえてきて思わず其方を向いた。
そして私はそのテレビを見たことに酷く後悔をした。
「雄英……体育祭」
「そ。生徒1人行方不明なのに呑気に体育祭。
酷いねえヒーロー達はさ、」
皆のために頑張ってるのはAだけで、
だーれもお前を心配してないんだよ？
×××××
今更ながらあけましておめでとうございます。
＆殿堂入りありがとうございます！
コメ返出来てませんが全て読ませて頂いております。ありがとうございます！
残念ながら別垢での作品は今のところ公言するつもりはありませんがこの垢でも文ストや他ジャンルを書いていこうと思うので応援してくれると嬉しいです！
最後にひとこと
ヤンデレ弔広まれ()
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あむ(プロフ) - 更新はもうなしでしょうか？(>_<) (2018年9月23日 6時) (
レス) id: 96dfa0018b (このIDを非表示/違反報告)
サンクス花蕾(プロフ) - すごい面白いです！続き楽しみにしてます！ (2018年1月13日 13時) (レス) id: 76e3275713 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - この作品がどストライクすぎて更新楽しみにさせてもらってます！文ストや刀剣乱舞の作品もよろしかったらぜひ教えて欲しいです…！ (2018年1月7日 1時) (レス) id: 39f7c3ff15 (このIDを非表示/違反報告)
令(プロフ) - もう弔くんのヤンデレ最高すぎですよ・・・。萌えで毛根死滅しそうです。強引すぎるところとかもうたまんないです！！！今度書いてみようかな・・・。弔くん×ヤンデレ。私得すぎる作品を生み出してくださり有難うございます！！(土下座) 更新応援しています！！ (2018年1月6日 22時) (レス) id: c2c0bf616b (このIDを非表示/違反報告)
月村美輪(プロフ) - うわぁ〜！ ヤンデレだぁ〜！！ 良いですよねヤンデレ！ ヒロアカでヤンデレってあんまり見たことないので、この作品に出会えて本当に嬉しいです！ 更新頑張ってください！ (2017年12月27日 2時) (レス) id: 7580141f77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スメラギ | 作成日時：2017年12月26日 23時
