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★ ページ29
いつの間にか慎がお会計を済ませてくれていたらしくお礼を言うと、退院祝いですからと笑われた。
慎「駅まで送ります。」
そういう慎に微笑む。
「大丈夫。車呼んであるから。」
慎「わかりました。」
「今日はありがとう。おやすみ。」
慎「おやすみなさい。」
そう言って歩き出した慎の小さくなっていく背を見送っていると突然くるりと後ろを振り向いて私に笑った。
慎「今日の答え、急がなくて良いですから。」
慎の優しさが改めて胸に沁みた。
慎も大人になっちゃって。
そんなツッコミを入れでもしないと泣きそうだった。
ちゃんと向き合ってみようかな。
そう思いながらちょうど道に端に寄せられたマネの車に乗り込んだ。
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作者名：高嶺キュン; | 作成日時：2020年3月4日 20時
