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★ ページ11
やっぱり慎の誘いを断るべきだったのかもしれない。
練習後、今日Aさんと飲むんで来てくださいと言われた時のこのことついていった自分が馬鹿みたいだ。
そのせいで今Aの顔はすごく浮かない。
それさえも綺麗だと思ってしまう俺はどれだけ彼女のことが好きなのだろうと自分でもわからなくて怖い。
アメリカから帰国してきた彼女は一回りも二回りも大きくなって戻ってきた。
昔はあどけなかった表情も大人びて妖艶な雰囲気を醸し出している。
もう一度その真っ赤な唇に唇を合わせたいと思ってしまう。
自分から彼女の手を離したはずなのに彼女がいない日々は虚無感しかない。
Aにはもう想い人がいるのかな。
俺なんて眼中にないのかな。
3年も経っているんだからそんなこと当たり前だ。
でもそう割り切ってもなお、Aのことを見てしまう。
だめだ、やっぱり好きだよA。
君がもう俺のことを信じてくれないのはわかっているけれど、もう一度好きにならせるから。
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作者名：高嶺キュン; | 作成日時：2020年3月4日 20時
