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｢え！？どしたの？｣
｢あっ…ううん、なんでもない｣
気づけば私の目からは涙が零れていて、それは久しぶりの再会に対してなのか、この現実に対してなのか、前世の私のものか今世の私のものなのか、よく分からなくなっていた。
学食でのあの勢いはどこにいったのか…前世の私がもっとヘンドリーの近くに行きたいと思うのに対してそれはかなり難しい事である事を実感した。
そこからはただ見ている事しか出来なくて、気づけば曲が終わってWayVのメンバーが挨拶をする時間になった。
彼らが日本語で挨拶をすると会場がワッと盛り上がる。
“みんなも”元気そうで良かった。
そしてヘンドリーの番になるとカタコトの日本語で｢私はヘンドリーです、よろしくおねがいします！｣と言った。
そんな姿が可愛らしいなとは思いつつ、前世では私達に言語の壁なんて無いからスラスラと話しをしていたけど、今は普通に話す事も出来ないのかと少し寂しかった。まぁ、話す機会なんて無いんだけど…
一通り挨拶が終わるとリーダーのクンが｢最後の曲です！｣と言う。それに合わせてメンバーは位置について、そして曲が始まった。
私は今日一日ぼーっと眺めている事しか出来なくて、感動的な再会もこう呆気なく終わってしまうものなのかなんて思った。
曲が終わり最後の挨拶をするWayV。
会場の中はWayVのファンが多かったようで彼らとの別れを惜しむように多くの歓声が会場を包み込んだ。
それに応えるようにステージの上を端から端まで歩きながら会場全体に手を振るWayV。
丁度ヘンドリーがこちら側に来て手を振っている。
そして緊張が解けたのか、今日初めての満面の笑顔を私達に見せてくれた。
この時目が合った様な気がしたのは気のせいなのだろう。
その夜…
｢ヘンドリーを探して｣
やっぱりあの夢を見た。
最後にはいつものセリフ、今日会ったのに、見つけたのに、そのセリフは変わらなくて
前世の私は納得していないんだろう。
いや、前世なのか今世なのかどちらの私が納得していないんだろうか…でも最後の挨拶で見せたあの笑顔が私が好きだった笑顔に似ていて、それが今は多くのファンに向けられている事は分かっているしそこに嫉妬なんてないけれど、叶う事ならやっぱりもう一度もっと近くであの笑顔を見たいなって、今の立場から考えたら烏滸がましい話しだけど、やっぱり私は諦められないなと思った。
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揺蕩(プロフ) - ao_314さん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて嬉しいです☺︎かなり🐢更新ですが最後まで頑張りますので引き続きお楽しみ頂けますと幸いです\( ˆoˆ )/ (1月2日 14時) (
レス) id: 09fdb0806d (このIDを非表示/違反報告)
ao_314(プロフ) - ヘンドリーの作品があまりないのでめちゃめちゃ嬉しいです！ありがとうございます‼︎もう、最初から泣きそうでした😭 (12月25日 2時) (レス) id: 646af75665 (このIDを非表示/違反報告)
揚羽(プロフ) - 揺蕩さん» うわぁ、ありがとうございます…！面白いと言って頂けて良かったです。distinyのこれからのお話も楽しみにしてます☻ (12月2日 9時) (レス) id: dc7b6890ce (このIDを非表示/違反報告)
揺蕩(プロフ) - 揚羽さん» メンバー内で鎖国してます。を拝見した事があります！お話のまとめ方というか進行の仕方がとても面白くて好きです( ˆ ˆ )続きも気になってます〜！ (11月29日 9時) (レス) id: 09fdb0806d (このIDを非表示/違反報告)
揚羽(プロフ) - 揺蕩さん» あんな拙い作品を読んでくださっていたとは…！ちなみに差し支えなければ、どの作品を…？ (11月27日 19時) (レス) id: dc7b6890ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：揺蕩 | 作成日時：2023年11月20日 13時
