FactCheck (ページ5)

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「やっと…？」

？「あぁ、ごめんごめん、なんでもない」

私の人生で関わることを避けてきたような余りにも奇抜は格好をしたその人は椅子から立ち上がりそのままずっと私を見続ける。

「あの…えっと、私、マークって人に言われて、その…」

さっきまで怒っていたはずなのに、何だか分からないけど目の前の人のオーラみたいなものに圧倒されて段々と声が小さくなっていった。

？「君が来る事は知ってたよ」

「そう…なんですか？」

？「うん、ずっと前から、だから待ってたんだよね」

ずっと前から？一体いつから待ってたんだろう？
何しにここに来ているのかも分からないけど、この人は私がここに来るのを待ってたって事？何か知ってるのかな…

？「あー、あはははは！そうだねぇ、君かぁ」

その人は独り言を喋りながら笑っている。
そんな姿が不気味だった。

？「で、どうする？」

「何がですか？」

？「この後どうしたいかって事」

「どうするもこうするも…帰りたいです」

？「あはははは、だよね〜帰りたいよね、だけどさそれは難しいかもしれないし、帰るにはそこの扉を進まないといけない訳だよね」

「はぁ…」

本当におかしな人。
会話はしてるけど噛み合ってない感じがするし、何考えてるのか分からない。

その先の扉を進まなきゃいけないって言っても、外から見た感じこの扉が外に繋がってるとは思えないし私どこに連れていかれるんだろう…正直、怖い。

？「大丈夫！いや、大丈夫では無いかもしれないけど、別に君が考えてるような事はしないよ」

私が何考えてるのか分かったようにそう言うけど全然信用出来ない…

？「まぁでもどうなるかはその人次第って言うかさ、正直君で大丈夫なのかなって感じ？分かるかなぁ、まぁ無理だったら無理だっただよね、君弱々しいし、根性ある？まぁそうなったらしょうがないかなって」

……はっ？初めて会った人に対して急に失礼すぎない？
さっきから本当に何言ってるか分からないし、私はさっきから帰りたいだけって言ってるのになんでそれが叶わないわけ？？

「分かりました、進めばいいんでしょ！もう行きます、帰りたいので」

？「お、進む気になった？じゃあどうぞ」

そう言ってその人が開けた扉の先はさっきとは比べ物にならないくらい真っ暗で何も見えない。

？「君なら出来るよ、また後でね」

そう言ってその人に背中を押されて私は扉の中に入った。