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「……で？ 俺にこれを見せてどうするつもりだ？」
「泥棒なら、そいつが何だか調べるのくらい朝飯前だろう」
「あのなあ」ルパンが低く言う。「俺は大泥棒だ。それに、大泥棒は便利屋じゃないんだぜ」
そうなら、と俺がルパンの手にある紙に指を伸ばす。ルパンはそれをかわすと、うんざりとした調子で答えた。
「分ぁったよ」
数分後、ルパンは散らかった作業机に座り、奴お気に入りの黄色いアイルーペを持ち出して、その小さな厄介者を分析し始めた。
俺は奴の丸まった背中に投げかけた。
「何か分かったか」
「そう急かすなよ」
奴はそういいつつも、くるりと体を反転させ、椅子の背もたれを前にして座り直し、俺を見た。
「コイツは暗号の解読コードだ」
「解読コード？」
「ああ。旧ドロア式のもんに似ているが……暗号そのものを見ないとなんとも言えねえな」
なるほど。俺はひとり心のうちで得心した。
国の思惑が絡むブツなら、あのおやっさんが殺られるのも理解出来る。
問題は、あいつを託されたAだ。
「──で、どこでこんなもんを手に入れた？」
その声に、ふと顔を上げる。ルパンがためすような例のにやけ顔で俺を眺めている。
俺はソファから立ち上がり、奴の手から小さな紙を掠めとった。あ、と間の抜けた奴の声。
「そいつはお前には関係ねえ」
「調子いいぜ、ったく」
ルパンは下唇を突き出した。いろいろと言ってやりてえことはあったが、これ以上深堀されても困る。俺は黙って紙くずを胸ポケットにしまった。
ルパンは暫く俺の様子をうかがうと、とりあえずは見逃すことにしたのか、「ま！」と打って変わったように切り替えた。
「まずはリトル・コメットを盗めなきゃ意味ねえからな。次元、もう読んだか？」
ルパンが目を伏せて資料群を見る。俺は、「ああ」と相槌をうった。
Side A
狭いテーブルの上に、所狭しとご馳走の乗った皿が並んでいる。ミートローフ、白身魚のムニエル、ジャーマンポテト、オニオンスープ──どれも私の自信作で、正直彼を待たずに食べ始めてしまいたいくらいだ。
ついにジャーマンポテトをひとくちつまもうとした時、扉が開いた。次元さんだった。
彼はテーブルの上を見た途端、驚いたように声を漏らした。
『おかえり！』
私はガタッと立ち上がると、唖然として扉の外に立ったままの次元さんの腕を引き、中に入れた。
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O(プロフ) - 結音さん» ありがとうございます、とても嬉しいです😭 ハリポタ以外作っては消しての繰り返しですが、何卒よろしくお願いします… (3月27日 22時) (
レス) @page5 id: 4c954a2b54 (このIDを非表示/違反報告)
結音(プロフ) - Oさんとは趣味が合うのか私が好きな人ばかり書いてくれるのでいつも楽しみに見てます。hpの方も楽しみにしてます！ (3月25日 7時) (レス) id: 11d763baed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：O
| 作成日時：2024年3月25日 1時
